東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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譫語(せんご)とは①

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は、「譫語(せんご)」について、お話をしていきたいと思います。
 
 
 
譫語とは、意識が混濁してとりとめもないことをいうことを指し、「うわごと」に相当します。これは実証に多く、高熱により起こることが多いとされています。
 
 
 
『素問・気交返答大論』に「譫妄(せんもう)」とありますが、譫妄は意識が混濁してとりとめもないことを言うと同時に、恐怖感を訴えたり、興奮して暴れる症状をともないます。
 
 
 
譫語は、「錯語」「狂語」「鄭声」とは異なる為、症状によって鑑別していきます。
 
 
 
錯語とは、意識は明瞭で言語が錯乱し、喋った後で誤りを自覚することを指します。
 
 
 
狂語とは、高熱あるいは痰熱によって生じ、言語錯乱して喜笑し、裸になったり、高いところに登って歌ったりすることです。
 
 
 
鄭声とは、意識が混濁してうわごとを言うことは譫語と似ていますが、声が低くて力が無く、断続的なものを指し、心気が衰えて元気が無くなった危篤状態の際にみられます。
 
 
 
熱入血失礼と産後のうわごとに関しては、婦人科の病証として、後日お話していきたいと思います。
 
 
 
まずは、譫語の弁証分類について、お話していきたいと思います。
 
 
 
譫語の弁証分類は、多数あり、主なものだけでも10個あります。
 
 
 
1.熱盛陽明の譫語
 
2.陽明腑実の譫語
 
3.熱毒の譫語
 
4.湿熱蒙閉の譫語
 
5.営分証の譫語
 
6.血分の譫語
 
7.痰火上擾の譫語
 
8.瘀血衝心の譫語
 
9.陰盛格陽の譫語
 
10.亡陰陽脱の譫語
 
 
 
以上です。
 
 
 
次回から各弁証分類について、お話していきたいと思いますので、お楽しみに!
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

今週は真夏日になったり、真冬日になったり、また、雨が降り急激に冷え込んだりしてなかなか不安定な天気が続きましたね。

自分の体の声に耳を傾けつつ健やかに過ごせるよう気を付けていきたいです。

 

 

 

 

さて、今回は太陽腑証蓄血についてです。

 

 

 

 

太陽蓄血証は、太陽経脈の邪が、下って腑に入り、熱と血が結ばれて形成されます。

太陽病の表邪が発散されず、太陽の腑である膀胱の血分へ入り、熱と血が結合されて熱証と瘀血を生じるというものです。

 

 

 

 

蓄血は、新旧あり、熱と瘀血の程度なも軽重の差があります。新旧とは瘀血初期と瘀血形成後に分けられます。

 

 

 

 

まず瘀血初期では、少腹拘急、硬痛拒按、心神不安で煩燥状態といった症状がみられます。

 

 

 

 

この段階では熱と血が結びついたばかりであるため、排便で瘀血が排泄されることで、病が治癒していくことがあります。

 

 

 

 

瘀血が排泄されない場合は駆瘀血剤を使用し、治療します。但し、表証が残っている場合には、先表後裏の原則に則り、駆瘀血剤を使用する前に、まず表証の処置を行います。

 

 

 

 

その後に桃核承気湯を使用して瘀血を攻逐します。

 

 

 

 

次回へ続きます。

 

 

 

 

 

参考文献

『中国傷寒論解説』 著者:劉 渡舟

『基礎中医学』 編者:神戸中医学研究所

『中医病因病機学論』 主編:宋 鷺冰

『中医弁証論』    編著:柯 雪 帆

 

 

 

 

 

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