東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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気の病㊵

 

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こんばんは。齋藤です。

 

 
とうとう11月に入ってしまいました。
 
 
 
 
今年も残すところ、2ヵ月。
 
 
 
 
1年間あっという間ですね。
 
 
 
 
怖い怖い。
 
 
 
 
それでは、前回の続きです。
 
 
 
 
前回の話はコチラ
 
 
 
 
前回と言っても、かなり前になりますが、気閉について書きました。
 
 
 
 
どういった病態かというと、「風・火・痰・瘀などの邪が壅盛で内結し、気機を逆乱し昇降を失調させて、九竅を閉塞したために生じる意識障害などの危急の病証の総称です。」と書きました。
 
 
 
 
難しい言葉が並びすぎて、よくわからないですよね。
 
 
 
 
風邪や火邪、瘀血、痰などの病邪が、身体の中で何かしらの原因で蓄積してしまい、気の流れを停滞させてしまいます。
 
 
 
 
この九竅というのは、身体にある竅(穴)を言います。
 
 
 
 
具体的には、両耳、両鼻孔、両目、口、尿道、肛門、これらの九つの穴を合わせ九竅と言います。
 
 
 
 
これらの竅は、清潔な状態であることが望ましく、清潔な状態であることにより、正常な機能が保たれるとされています。
 
 
 
 
ただ気の流れが滞るだけでなく、九竅さえも風邪や火邪、瘀血、痰などの邪気により、閉じてしまい、意識障害を起こしてしまう状態です。
 
 
 
 
特徴的な症状として神志昏迷、牙関緊急、両手を固く握りしめる、大便秘結、小便不通などが認められます。
 
 
 
 
神志昏迷というのは意識障害の事で、牙関緊急というのは歯を食いしばった状態なので、さらに両手でかなり力が入った状態で、小水、排便が全くでないという状況になると、状態的にはかなり深刻な状態という事になると思います。
 

 

 

以上で、気閉が終了になります!!!

 

 

 

参考文献

『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)

『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)

『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)

『鍼灸・漢方の名医になるための気血弁証論治学』 編著;神野英明 (たにぐち書店)

 

 

 

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こんばんは 謝敷です 

 

 

 

 

今週は、公衆衛生学会で北海道に行って参りました。

木々の紅葉やナナカマドの実が赤く、とてもきれいな季節で、秋を一足早く体感してきました。

 

 

 

 

さて、今回は次回に続いて、こちらの論文を見ていきます。
Neural Responses of Acupuncture for Treating Functional Dyspepsia: An fMRI Study

 

 

 

 

機能性ディスペプシア(FD)の治療には、
「足三里」や「中脘」というツボが良く用いられていたこと、
鍼治療を行うと脳の活動に反応が見られることから、
この研究では、以下の2点を目的として行われました。

 

 

 

  • fMRIという脳の活動を測定する機械を用いて、
    FD患者さんの脳機能活動に対する鍼治療の影響を観察し、鍼治療が有効と思われる脳の領域を特定する

 

 

  • 足三里と中脘への鍼治療が、異常活動をしている領域にどのように影響しているかを検討する

 

 

 

 

まず今日は、PICOの「P」Patients=この研究で鍼治療を行う対象となった人について見てみます。

 

 

 

論文では、2年4か月間、中国の大学病院や附属病院の消化器科に来院している患者さんから
以下の条件を満たした者を対象としています。

 

 

 

 ・年齢が18~45歳
 ・右利き
 ・FDの診断基準を満たす
 ・研究に参加する前(少なくとも15日間)胃腸薬の服用や鍼治療を受けていない
 ・この研究についてインフォームドコンセントを受けた者

 

 

 

 

そして、以下に該当する者は対象から外しています。

 ・妊娠中または授乳中
 ・意識喪失や胃腸手術を伴う頭部外傷の既往がある
 ・現在、胃腸の運動を促進する薬を服薬している
 ・鍼治療の禁忌がある
 ・MRIの禁忌対象となっている

 

 

 

 

結果、38人の患者さんがこの研究に参加しました。
研究ではこの38名を2つのグループに分けて検討を行っています。

 

 

 

次回は、どのような鍼治療を行い、何と比較したのか、
Intervention(I)とComparison(C)を見ていきます。

 

 

 

 

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