東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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更年期のホットフラッシュと鍼灸

 

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こんばんは 謝敷です

 

 

 

前回までは乳がん診療ガイドラインに記載されいてる

内分泌治療によるホットフラッシュや関節痛に対する鍼灸についてのエビデンスをご紹介しました。

 

 

 

今回は、更年期のホットフラッシュに対する鍼治療についてUpToDateの記事をご紹介します。

 

 

更年期のホットフラッシュの有症率は、文化や民族によって異なりますが、

更年期の早期には約40%、後期や閉経後には約60~80%の人が、

ホットフラッシュを生じると報告しています。

 

 

ホットフラッシュは、女性ホルモン(エストロゲン)の影響により、

脳の視床下部という体温調節を行っている部位が障害されることで起き、

 

 

 

危険因子としては、肥満や喫煙、運動量の減少、

教育歴や貧困、ホルモン濃度、遺伝的要因などが挙げられています。

 

 

 

ホットフラッシュの症状は、胸部や顔面部に感じる熱感で、

大量の発汗や動悸、悪寒や震え、不安感を伴うことがあり、

1日1回未満の頻度で、昼夜を問わず1時間に1回程度で生じることが報告されています。

 

 

 

 

ホットフラッシュは単にQOLに悪影響を及ぼすだけでなく、

心血管リスクの増加や、骨量減少とも関連し、

夜間のホットフラッシュは睡眠障害を引き起こすことがあるようです。

 

 

 

 

治療としては、ホルモン療法やその他薬物治療などがありますが、

プラセボでも20~50%、症状を軽減することができることも特徴として挙げられています。

 

 

 

認知行動療法やストレス管理、深呼吸、

マインドフルネストレーニング等も有望な治療法として紹介されていますが、

鍼灸は、偽鍼治療と比較した際、双方とも40%程度の症状改善はみられたものの、

鍼治療と偽鍼治療での効果に差は見られなかったことから、効果のない治療法の1つとして報告されています。

 

 

また、ほとんどの研究で対象人数が少なかったり、

研究の方法が十分でないことも指摘され、

鍼治療はプラセボ効果はあるものの、それ以上の効果はないと紹介されています。

 

 

 

偽鍼も鍼治療も効果はあったけれど差がない。

鍼の効果は本当にプラセボとほぼイコールと解釈できるのでしょうか…

プラセボへの認識、鍼の効果検証の研究デザインの検討…

色々と考えさせられる評価だなと思いました。

 

 

(参考文献)

Menopausal hot flash

https://www.uptodate.com/contents/menopausal-hot-flashes?search=hotflash%20acupunture&source=search_result&selectedTitle=2%7E150&usage_type=default&display_rank=2#H174503106

 

 

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術後悪心嘔吐(PONV)と鍼灸

 

 

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こんばんは、謝敷です^^

 

 

 

今回は「術後の吐き気」と鍼灸について

コクランやUpToDateに紹介されていますので、そちらをご紹介したいと思います!

 

 

 

一生のうちに、あるかないかの手術経験…

術後(全身麻酔後)に起こる合併症の中で、

最も頻度の高い症状が「悪心嘔吐(PONV:postoperative nausea and vomiting)」であり、

その頻度は25~30%と言われています。

 

 

 

女性や若年者、乗り物酔いの既往、非喫煙者、片頭痛持ちといった患者自身に要因に加え、

麻酔の種類では、揮発性麻酔薬・亜酸化窒素の使用や長期の麻酔時間、術後のオピオイド使用等も

リスク因子となることが報告されています。

手術の種類では、胆嚢の摘出術や腹腔鏡手術、婦人科手術で多く見られるようです。

 

 

 

PONVは、術後のQOLを阻害するだけでなく、

飲食物の摂取を阻害し、疾患のみならず手術からの回復を遅らせる要因にもつながります。

しかし、制吐剤の硬化は十分ではなく、頭痛などの副作用についても報告されています。

 

 

 

疾患横断的な症状ですが、CochranやUpToDateでは、「内関」への刺激による予防効果が紹介されています。

 

 

 

では、次回は早速Cochranライブラリーの内容を見てみましょう!

 

 

 

 

<参考文献>

・日本麻酔科学会 https://anesth.or.jp/users/common/preoperative_complications/35

・Apfel CC, Heidrich FM, Jukar-Rao S, Jalota L, Hornuss C, Whelan RP, Zhang K, Cakmakkaya OS. Evidence-based analysis of risk factors for postoperative nausea and vomiting. Br J Anaesth. 2012 Nov;109(5):742-53. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23035051/

・Cochran「術後悪心嘔吐を予防するための手首の経穴(PC6:内関)の刺激」 https://www.cochrane.org/ja/CD003281/ANAESTH_shu-hou-e-xin-ou-tu-woyu-fang-surutamenoshou-shou-nojing-xue-pc6nei-guan-noci-ji

 

 

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