東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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風邪を引きやすい

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は、風邪を引きやすいという訴えをもつ患者へ、問診する場合のポイントについてお話ししていきます。

 

 

 

まず確認すべきことは、患者さんがどのような症状をもって「風邪を引いている」と感じているのかということです。

 

 

 

ただ単に「頭が痛い」、「咽喉が変」というだけで風邪と思い込んでいる可能性もあります。

 

 

 

風邪の主な身体症状は、悪風寒、くしゃみ、鼻水、頭痛、咽喉痛、発熱、咳、関節痛などがあり、

 

 

 

複数症状が揃っていれば風邪の可能性が高くなります。

 

 

 

実際によく風邪を引くのであれば、日常的に外邪の侵襲を受けやすい環境にある可能性がある為、

 

 

 

他に主訴がある場合は、「主訴が外邪に影響されていないか」を特に意識して問診していく必要があります。

 

 

 

身体の防衛の最前線を担うのは衛気ですが、

 

 

 

衛気が虚しているのか、停滞しているのか、さらにそれらを引き起こしている病理が何なのかが、問診のポイントとなります。

 

 

 

脾腎が虚して、衛気自体が弱っている場合もありますが、

 

 

 

心肺が虚して衛気を宣発できないでいる場合もあります。

 

 

 

また、肝鬱気滞により衛気まで停滞してしまうこともあります。

 

 

 

湿困脾土によって中焦に気血が集中し過ぎることで、表まで気が巡らないことで衛気影響を与え、風邪を引いてしまうことがあります。

 

 

 

以上のように、風邪を引く、衛気が虚す、停滞するといっても多くのパターンがある為、

 

 

 

しっかりと発症前後の生活状況や症状の経過を確認する必要があります。

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 上下』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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燥熱病邪④

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こんばんは 浅田です

 

 

 

これまで、燥熱病邪の特徴について説明してきました。

 

 

 

燥熱病邪は秋の病邪ですよ、

 

 

 

燥熱病邪は乾燥させる性質を持っていますよ、

 

 

 

燥熱病邪は肺に影響を与えやすいですよ、

 

 

 

という特徴です。

 

 

 

燥熱病邪

燥熱病邪②

燥熱病邪③

 

 

 

参照

 

 

 

では、燥熱病邪によって起こった病を治療するにはどうしたら良いのか、解説していきます。

 

 

 

燥熱病邪が侵襲してきた初期の段階では、人体の表層で衛気と闘争しています。

 

 

 

この段階の治則治法は辛涼解表、疏表潤燥です。

 

 

 

選穴候補は身柱、肺兪、太淵、魚際、内関、手三陽経井穴などが挙げられます。

 

 

 

一歩病が深く入り込むと、肺の臓に影響が出てきやすくなります。

 

 

 

この段階では、肺の臓の熱を取らなくていけないので、治則治法は清熱宣肺となります。

 

 

 

選穴候補は、身柱、魚際、少商刺絡などが挙げられます。

 

 

 

病が慢性化して後期になってくると、陰液の消耗が著明に出現してきます。

 

 

 

燥熱病邪の勢いと、陰液の消耗、どちらのウエイトが大きいのかを弁えて治療することが重要となってきます。

 

 

 

最終的には下焦に侵襲し、肝腎の陰虚を引き起こす為、四肢なら照海、太衝、腹なら大巨、関元、背部なら腎兪、肝兪の反応に注目しておくことがポイントとなってきます。

 

 

 

燥熱病邪は軽揚で浅いところを襲いやすい特徴を持っているので、ほとんどが気分の段階にあります。

 

 

 

初期の段階で誤治せず、適切な治療をできれば、病状が深くなることは少ないと言われています。

 

 

 

以上が、この秋に注意しなければならない燥熱病邪の特徴でした。

 

 

 

参考文献

『中医臨床のための温病学入門』 東洋学術出版社

『ほくと43号』 北辰会

『北辰会方式理論篇』 緑書房

 

 

 

 

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