東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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頭痛とは⑤

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「気虚と血虚による頭痛」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
前回までのお話はこちら!
 
 
 
気虚と血虚はいずれも虚証に属しますが、次のような違いがあります。
 
 
 
気虚の頭痛は、慢性疾患や過労により脾胃気虚をきたした結果、清陽不昇、濁陰不降を生じ、清竅の機能が失調することで発生します。
 
 
 
この場合の頭痛は、しくしくと持続性に痛み、倦怠感、無力感、息切れ、嬾言、などの気虚症候を伴い、増悪因子は肉体疲労で、疲労を感じると顕著となる特徴を持ちます。
 
 
 
この場合、中気が虚して頭を満たすことが出来ないと頭内が空になったような感覚で痛み、運化機能が障害されているため、食欲不振、泥状便がみられます。
 
 
 
治法は、補中益気となります。
 
 
 
血虚の頭痛は、出血が分娩、産褥の異常で血が不足した結果生じます。
 
 
 
特徴は、頭痛に加えて頭のふらつきを伴い、顔色が青白い、動悸、不眠、目の異物感、目のかすみなどの血虚症候を伴うことです。
 
 
 
治法は、養血をメインにして治療していき、気血両虚の場合は、気血双補を用います。
 
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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頭痛とは④

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回のつづきのお話で、「肝陽上亢の頭痛」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
前回までのお話はこちら!
 
 
 
本日より、表裏だと裏、内傷による頭痛についてお話していきます。
 
 
 
情緒抑うつ、怒りなどにより肝火上炎したり、肝陰虚のために肝陽が上亢し、清竅が擾乱され、目眩と頭痛を生じ、怒りにより増悪する特徴を持ちます。
 
 
 
肝は足厥陰経に属して経脈が胸脇から頭頂に循行しており、肝と表裏関係にある足少陽胆経は体幹と頭の両側に循行していることから、
 
 
 
頭痛は頭頂あるいは両側頭に放散し、耳鳴や胸脇痛を随伴します。
 
 
 
肝陽上亢や肝火旺は、陰液を消耗するため、口乾、顔面紅潮が生じ、熱が心神を擾乱するため、イライラ、易怒、不眠がみられます。
 
 
 
弁証のポイントは、頭痛に目眩が随伴し、怒りが頭痛の誘引因子・増悪因子となる、舌質紅、舌苔少、脈細数を呈するかどうかを確認することです。
 
 
 
肝火上炎による頭痛かつ、目の充血、口渇、口苦、尿が濃い、便秘、舌苔黄、脈弦数を呈する場合の治法は、清瀉肝火となります。
 
 
 
肝陽上亢による頭痛が慢性化して腎陰虚を伴い、頭の鈍痛が持続する、腰膝酸軟、盗汗、不眠、舌質紅、脈細を呈する場合の治法は、滋養肝腎を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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