東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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五味⑮

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回の話はコチラ

 

 

 

今回から、素問「宣明五気篇」に記載されている、五味に関する事を簡単ではありますが、書いていこうと思います。

 

 

 

宣明五気篇は、五行学説を運用し、五臓の気の各方面の関係について説明しています。

 

 

 

例えば五味に関して、「五味所入、酸入肝、辛入肺、苦入心、鹹入腎、甘入脾、是謂五入。」酸は肝(木)に入り、辛は肺(金)に入り、苦は心(火)に入り、鹹は腎(水)に入り、甘は脾(土)に入ると総括されています。

 

 

 

その他にも、五臓の病に対して、禁忌である五味があることを説明していますので、そちらに関して簡単ではありますが、書いていこうと思います。

 

 

 

以下、原文になります。

 

 

 

「五味所禁。辛走気。気病無多食辛。鹹走血。血病無多食鹹。苦走骨。骨病無多食苦。甘走肉。肉病無多食甘。酸走筋。筋病無多食酸。是謂五禁。無令多食。」

 

 

 

現代語訳は以下の通りです。

 

 

 

五臓の病にはそれぞれ禁忌となる気味があります。

辛味は気に赴くので、気病の時には辛味を多食してはならない。

鹹味は血に赴くので、血病の時には鹹味を多食してはならない。

苦味は骨に赴くので、骨病の時には苦味を多食してはならない。

甘味は肉に赴くので、肉病の時には甘味を多食してはならない。

酸味は筋に赴くので、筋病の時には酸味を多食してはならない。

これがいわゆる五禁である。

多食させてはならない。

 

 

 

宣明五気篇は、問答形式ではない為、「論」ではなく「篇」になっています。

 

 

 

 

例えば、辛味は肺の臓との関連が強く、肺の臓は気を主っている為、辛味は気に作用すると考えるのだと思います。

 

 

 

また、鹹味は腎の臓と関連が強く、血は腎精からも作られるため、鹹味は血に作用すると考えるのだと思います。

 

 

 

自分は気の病だ!血の病だ!と自己判断できる人は少ないと思いますので、とにかくバランスよく食べる事が必要ですね。

 

 

 

 

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五味③

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こんばんは。齋藤です。

 

 

 

前回の続きです。

 

 

 

前回のお話はコチラ

 

 

 

酸味を食べ過ぎると肝の機能低下ではなく、なぜ、脾の機能低下を起こしてしまうのかという部分に関しては、五臓の相克関係で考えられています。

 

 

 

酸味は肝に入ると言われています。

 

 

 

その為、酸味を食べ過ぎることにより、肝気が強くなり相克関係にある、脾の気が抑えられてしまい、木克土という状態になり、脾の機能低下を起こしてしまいます。

 

 

 

五行の相克関係は、あくまで「互いにバランスをとっている状態」を説明する言葉で、「互いに制御する、互いに抑える」というニュアンスです。

 

 

 

ここでは、肝が強くなりすぎて、脾が肝を抑えることができなくなり、脾の機能低下を起こしてしまう事を説明しています。

 

 

 

その他の臓腑と五味に関しても同様の事が言えます。

 

 

 

ですので、最期に記載されていますが、食養生を行う事により、天から受けた寿命を全うできますよと記載されています。

 

 

 

何度も書いていますが、中庸が大事ってことですね。

 

 

 

続く。

 

 

 

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