東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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森岡

大人も気持ちいい小児鍼(その3)

2010.10.20

こんばんは、森岡です(^_^) 前回までのお話 大人も気持ちいい小児鍼(その1) 大人も気持ちいい小児鍼(その2)  参照 では、今回は「小児鍼」とは実際どのような治療をするのかです。 「適応年齢」 色々言われておりますが、生後約1か月位~小学校高学年位までと言われています。 「適応疾患」 かんむし・夜尿症(おもらし)・小児ぜんそく・アトピー性皮膚炎・チック症・鼻炎・捻挫・打撲・成長痛など、この時期に現れる様々な疾患に対応します。 ちなみに、「かんむし(疳虫・疳の虫)」とは生後3か月位~5歳位までの小児が引き起こす、様々な症状に対する俗称のことです。 例えば、 夜泣き・キーキー甲高い声(金切り声)を出す・人にかみつく・よく泣く・嘔吐・便秘・下痢・ひきつけ・情緒不安定・突然の発熱・食欲不振etcetc... この様に多岐に渡ります。 西洋医学で言う「小児神経症」がこ ....

大人も気持ちいい小児鍼(その2)

2010.10.19

こんばんは、森岡です(^_^)前回までのお話大人も気持ちいい小児鍼(その1) 参照今回は小児鍼の歴史です。小児に対する治療が、最初に記載されているのは、中国の明という時代の書物だそうです。ここでは、主に、「できもの(腫れもの)」に対する治療法が書かれています。治療法は「瀉血」といって、皮膚を切って「滞った悪い血」を排出する、という方法でした。そして、江戸時代中期に、この日本でも、特殊な用具を用いて(扇型や先の丸くなった、刺さない鍼など)、皮膚に軽度な接触刺激を与える「小児鍼」が、大阪において考案されました。ですから、関西では関東に比べ「小児鍼」の認知度は高いですよね。よく患者さんでも、関西方面の方は、小さい時に鍼や灸をしていた、という方がいらっしゃいます。そして大正~昭和中期頃にかけ、「小児鍼」は最盛期を迎えます。この頃には1日100人以上の小児患者を治療している鍼灸院がザラにあったそうで ....

生き様

2010.10.18

こんばんは、森岡です。先日祖父が亡くなりました。幼い頃に、ご両親を二人とも亡くされたらしいのですが、そんなことは微塵も感じさせない、とても朗らかで、一度も怒った事がないような優しい人でした。また、筋の通った人で、自分で決めたことは何が何でも貫く、頑固な面もありました。亡くなった直後に面会できたのですが、生前よりだいぶ体が小さくなっていました。しかし、そこに横たわる存在感の大きさたるや、思わず悲しさを一瞬忘れ、息をのむほどでした。これが「生き様」かと。つまり「生き様」は、「逝き様」。人はみな、「生」を授かった瞬間から、「死」へ歩みだします。"人が生きる"  と書いて「人生」。"人が逝く"  と書いても「人逝(じんせい)」です。(このような言葉はありませんが。)どのように生きた結果、どのように逝けるのか。人生最大のテーマに、祖父の死を通じて、何かヒントをもらえたような気がします。僕も、魂を揺さ ....

大人も気持ちいい小児鍼(その1)

2010.10.17

本日から一週間、また森岡が担当します。よろしくお願い致します!!先日の授業で、「小児鍼(しょうにしん・しょうにはり)」をやりました。「小児鍼」とは、「小児」を対象とし、特殊な鍼でツボ(経穴)や経絡を、「軽く押さえたり」、「擦ったり」して、軽微な刺激を加え、気血の流れを整えるものです。ツボ(経穴)や経絡については、院長ブログ 「経穴(けいけつ)」って何ですか?「経絡(けいらく)」って何ですか?    参照生徒同士でお互いに施術しあったのですが、これが何とも心地よかったです。治療をしてもらっていると、足元からポワーっと温まってきます。治療前、腰が少し痛かったのですが(清明院の掃除とワックスがけを気合い入れてやりすぎました・・・笑)、終わった後にはスッキリ取れていました!!また治療前に、ツボの状態、腹部の状態、脉の状態、舌の状態、冷えているところ、熱があるところ、などを自分なりに確認しておき、治 ....

ちょいとふっくらが長寿の秘訣!?

2010.10.09

こんばんは、森岡です(^_^)先日の授業で、長生きのための理想的な「体型」は、やせているより「少しふっくら」している方がよいと言っていました。食生活の欧米化や、飽食の時代において、「体型」には注目が寄せられています。「メタボリックシンドローム」なる言葉が生まれ、肥満に対して関心が高まったり、はたまた、女性の永遠のテーマ「ダイエット」に関しては、様々な本やテレビなどで、多く目にします。現在は、“男女共に”体型を気にする時代になったんですね。かくいう僕自身も、体型維持のために、食べすぎないようにしたり、運動などをしています。この肥満に対する一つの指標として、「BMI:Body Mass Index(ボディマス指数)」というものがあります。これは、「体重」と「身長」の関係から算出した、人の「肥満度」を表した指数です。どの様に計算するかというと、BMI=体重[kg]÷(身長[m])2です。ちなみに ....

病は気から(その2)

2010.10.08

こんばんは、森岡です(^_^) 前回は、「精神神経免疫学」から現代科学的に、「心と体」の問題について触れました。 前回のお話・・・ 病は気から(その1) 参照 では、これを東洋医学的に考えていきます。 まず、ストレスという外的刺激が加わると、「気」の流れに滞りが起こります。 人体には、隅々まで「気」が流れていることは以前にも何度かお話をしてきました。 気については院長ブログ 「気」ってなんですか? 参照 この「気」の乱れにいち早く対応するのが、「肝(かん)の臓」です。 (西洋医学でいう「肝臓」とは違います!!あくまで東洋医学においての五臓六腑の中の一つである「肝の臓」のことです。誤解なきように。) 「肝の臓」について詳しくは院長ブログ 「肝」ってなんですか?(その1) 「肝」ってなんですか?(その2) 「肝」ってなんですか?(その3) 「肝」ってなんですか?(その4) ....

病は気から(その1)

2010.10.07

こんばんは、森岡です(^_^)「精神神経免疫学」という聞き慣れない学問、僕も学校で初めて聞きました。「精神神経免疫学(PNI:Psycho‐Neuro‐Immunology)」は米国を中心としてごく最近に誕生した研究です。どの様な研究か簡単に言うと、心の問題が体にどういった変化を及ぼすのかを研究している学問です。「病は気から」を現代科学的に掘り下げようということですね。今までは生体が‶イイ感じ″で働くためには(このことを生理学的にホメオスターシスといいます。)、「自律神経系」(体の活動を活発にしたり、休息させたりする神経)と「内分泌系」(ホルモンなどを分泌させる機能)が協調し、維持していると考えてきました。ここに、新たに「免疫系」(抵抗力や防御作用)を加え、「心と体」の関係を調べようという試みです。最近になり、人間の精神・感情の変化も「免疫系」に大きく関与することが分かってきました。皆さん ....

選べる医療

2010.10.06

こんばんは、森岡です(^_^)前々回の記事で「メディカライゼーション」について書きました。読まれていない方は 「病づくり」 参照次々に「医療化」されている現代で、その治療を担っているお医者さんの自己管理はどの様なものなんでしょうか。先日面白いアンケートを拝見しました。医師への風邪を引いた時の対処法についてのアンケートで、・温かいものを食べて早く寝る。・熱燗を飲んで早く寝る。・早く寝る。がTOP3で、いずれも共通することは早く寝て、かつ薬は飲まないこと。という驚くべき内容。。。あれ?皆さんが普段出されている大量のお薬たちは何処へ・・・また、以前治療したことのある、お医者さんに、「先生は今日みたいにどこか痛い時には痛み止めや湿布は使われないのですか?」と聞いてみたところ、苦笑いしながら、「申し訳無いけど使いません。」と答えてらっしゃいました。てっきり僕は、当然のことながら、普段患者さんに出して ....

響き

2010.10.05

こんばんは、森岡です(^_^)鍼治療をしていると、患者さんから、「鍼をしたところが重だるくズーンとしました。」とか、「刺したところがジーンと熱くなりました。」などと言われることがあります。俗に言う「響き」とか「鍼感」というやつです。これは専門用語で「得気(とっき)」といいます。「得気」は4つの感覚で分類されます。「酸」・・・だるい感覚。「痺」・・・しびれるような感覚。「腫」・・・はれぼったく、膨満した感覚。「重」・・・重く押さえつけられる(締めつけられる)ような感覚。なぜこのような感覚が起こるかというと、東洋医学では体に「気」が流れていると考えます。気については院長ブログ「気」ってなんですか? 「経絡(けいらく)」って何ですか?  参照この「気」は全身をくまなくめぐり、生命活動の源となります。そして「気」のめぐりが悪くなった状態が「病気」です。「鍼」はこの「気」のめぐりを調整できる非常に優 ....

病づくり

2010.10.04

こんばんは、森岡です(^_^)皆さんは、「メディカライゼーション」なる言葉をご存知でしょうか?これを訳すと「医療化」という意味だそうです。つまり砕けて言えば、「何でもかんでも病気とみなし、治療対象にしてしまおう」ということです。「血圧が高いのでお薬出されちゃいました。」どれどれと検査数値を見てみると、ほんの少し正常数値より高いだけ。「私、うつ病と診断されたんです。」話を聞いてみると、少し心労がたたっているけど、全く正常範囲。(うつ病にはきちんとした判断基準があります。)「風邪を引いてもう一週間も抗生物質を飲んでますが良くなりません。」いやいや、抗生物質が有効な風邪なら3~5日ほどで細菌は死んでいくんですが・・・。そして、患者さんは袋に大量のお薬・・・。この大量のお薬を飲んでいる方で病気がよくなっていかれる方は非常に少ないように思います。飲めば飲むほど量も強さも増していきます。こうなるともう ....

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