東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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胃脘痛と胸痛

2017.07.11

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こんばんは 浅田です

 

 

 

先日、中学生の弟が、上腹部、悸肋部辺りを摩りながら、胸が痛いと言ってきました。

 

 

 

胸が痛いと言うのは初めてだなと思いながら、詳しく話を聞いて、身体を診てみると、胸の痛みではなく、上腹部、胃の痛みでした。

 

 

 

胃の痛みは、東洋医学では「胃脘痛」と言い、心窩部付近の痛みを指します。

 

 

 

胸の痛みは、「胸痛」と言い、胸部の痛みを指します。

 

 

 

歴代の医書に「心痛」「心下痛」と記載がありますが、胸と胃は隣接していることから、「胃脘痛」と「胸痛」が混同して、「心痛」と記載していることがあります。

 

 

 

『素問』に書いてある「胃脘は心に当たりて痛む」や、『景岳全書』に書いてある「心腹痛」は、「胃脘痛」のことを言っています。

 

 

 

臨床上でも、勉強する上でも、「胃脘痛」と「胸痛」を区別する必要があります。

 

 

 

「胸痛」が起こる胸は上焦に属し、「胃脘痛」が起こる上腹部は中焦に属します。

 

 

 

上焦であるなら“心・肺”、中焦であるなら“脾・胃”など、どの臓腑が関わっているのか、また、痛みの性質、どんな時に痛むかなどを明確にすることが、「胃脘痛」と「胸痛」を弁別する上で重要です。

 

 

 

腹の痛み、胸の痛み、どこの部位で痛みが起こっているのか、患者さんの言葉だけを鵜呑みにせず、四診によってしっかり明確にすることが重要です。

 

 

 

 

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