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医療とホスピタリティ(その5)

2011.02.02

こんばんは、松木です。

前回の続きを書いていきます。

医療とホスピタリティ(その1)
医療とホスピタリティ(その2)
医療とホスピタリティ(その3)

医療とホスピタリティ(その4)


2、満足度をいつ尋ねるべきか

サービス業、例えばレストランであれば、「食事終了直後」に満足度を尋ねることで、顧客満足度を評価します。

しかし、医療の現場ではその方法はそのまま運用するには少々問題があります。

なぜなら、医療現場においては、「治療直後」に大きな変化が生じるという場合ばかりではないからです。

そもそも「予防医学」という考えは、この「直後評価」では全く評価されなくなってしまいます。

そうすると、ある程度の先までを見越した治療をしている医療者が、患者に対して、ある程度の「強制」を強いるプロセスがどうしても必要になります。

「強制」を強いるということは、当然患者は嫌がることもあります。

しかし、その時は嫌々医療者の言うことを聞いていても、後々治療がうまくいったことにより感謝される、という場面は多くあります。

そうすると、いつ満足度を尋ねるべきかが問題になります。

治療開始直後の評価と、時間が経ってからの評価が真逆ですからね。


ということは、仮に一定の規定を設けても、(例えば退院時に尋ねるなど)その情報から得られるものをそのまま受けていいのか、という事になってしまいます。


以上のことがサービス業におけるCS(customer satisfaction:「顧客満足」)概念を医療現場に簡単に導入できない問題点です。


次回、ちょっと長くなりましたのでまとめを書きつつ、以上の事を踏まえて「ホスピタリティ」について書いていきたいと思います。


つづく



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