東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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腎の臓と毛髪

 

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毎年恒例のイルミネーションが、街の至る所で目立つ季節になってきました。

 

 

 

 

段々と気温が下がり、乾燥した空気の気候に変化しています。

 

 

 

 

六臓六腑のひとつ腎は、冬季の主気である寒水と相応し、冬季に腎気は旺盛になります。

 

 

 

 

腎は先天の本と呼ばれ、精を蓄えて成長・発育、生殖と水液代謝を管理します。

 

 

 

 

また、「腎の華は髪にあり」と言われ、腎精と毛髪には密接な関係があります。

 

 

 

 

さらに「髪は血の余たり」とも言われ、髪は血により栄養されています。

 

 

 

 

血は、飲食物からの生成と、腎が蔵する精が転化することによって生成されます。

 

 

 

 

精血が盛んであれば、毛髪はよく伸び豊富で、ツヤツヤと潤いが保たれます。

 

 

 

 

腎に負担をかけ、腎精が不足したり血虚となると、毛髪に栄養が行き渡らず、脱毛や白髪が混ざったり枯渇してしまいます。

 

 

 

 

腎を養うには無理な労働をして疲労を溜めず、睡眠を良く摂る事が大きく関わりますので、寒く乾燥した冬季にはしっかりと休養、睡眠を取る事が重要です。

 

 

 

 

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脱髪(だっぱつ)とは③

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「脱髪(だっぱつ)」の続きで、「気血両虚の脱髪、瘀血の脱髪」についてお話していきたいと思います。
 
 
 
まずは、気血両虚の脱髪についてです。
 
 
 
慢性病や産後などで気血が虚損して、毛髪を栄潤出来なくなることで脱毛します。
 
 
 
特徴は、次の通りです。
 
 
 
・年齢に関係なく慢性病や産後に発症する
 
 
・毛髪が乾燥してツヤが無く、切れ毛がみられ、頭部全体が脱毛してまばらになる。特に枕などで摩擦する後頭部などに顕著にみられる。
 
 
・発病は緩慢で慢性的な経過をたどる
 
 
・頭部は瘙痒などの自覚的症状に乏しい
 
 
 
以上です。
 
 
 
その他にも、顔面蒼白でツヤがない、動悸、息切れ、声に力が無い、肢体の痺れ、舌質淡、舌苔少、脈細弱などの気血両虚の症候がみられます。
 
 
 
治法は大補気血を用います。
 
 
 
次に瘀血の脱髪についてです。
 
 
 
この場合、瘀血が停滞して新血が生じず、髪の栄養が妨げられることによって脱毛します。
 
 
 
頭髪が部分または全体的には脱毛し、髪や眉の脱毛をともない、慢性的に経過し、なかなか再生しない特徴をもちます。
 
 
 
その他症状としては、頭痛、口渇するが水を含むだけだけで飲みたくない、顔色がどす黒い、口唇が紅紫色、舌質暗色で瘀斑がある、脈細渋といった瘀血の症候をともないます。
 
 
 
治法は活血化瘀を用います。
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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