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2017.03.07
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こんばんは 浅田です
前回の話
参照
今回は、善悲が起こる原因について
普段性格が内向的で精神が抑鬱し、長期間気の巡りが悪い状態が続くと身体に熱を持ちます。
身体に発生した熱が水分を消耗してしまい、心の臓を潤すことができなくなると、“臓躁”という状態になります。
臓躁については、『金匱要略 婦人雑病脈証併治』に、
「婦人藏躁.喜悲傷欲哭.象如神靈所作.數欠伸.甘麥大棗湯主之.」
と書いてあります。
臓躁の症候は、突然感情失禁して理由もなく泣き叫んだり、大したことでもない事に悲観的になり極端な興奮状態になるなど、ヒステリックな精神の錯乱状態を呈します。
発作前にあくびを頻発し、発作が起こるのが速く、止まるのも速いのが特徴です。
また、過労や慢性病により気を消費したり、食べ物から気を生成できなくなると、心の臓と肺の臓の気が不足し、“心肺気虚”という状態になります。
心肺気虚でも善悲は起こり、普段から気持ちはモヤモヤし悶々と悩みがあり、涙脆くなります。
慢性の咳、呼吸が浅くなる、動悸、息切れ、無力感などの症状を伴います。
悲しくて泣きたくなる時は、何かしらの理由やキッカケがあり、臓躁による善悲と大きく違い、理由もなく大泣きすることはありません。
他の七情の異常にも共通することですが、「悲」に関連する肺の臓だけでなく、精神を主る心の臓が強く関与しているため、短絡的な考え方はせず、全身を総合的に判断した上で治療することが重要になってきます。
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