東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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ペットと鍼灸(その後2)

2011.07.16

こんばんは、森岡です(^_^)

ペットと鍼灸(その後1)

続き行きます!!


さて前回は、ペットに対する鍼灸治療における経過と、一連の症状から考察する予後について問題提議してみました。

獣医さんは、非常に弱っている状況下で起こった嘔吐・下痢に対して、その後の経過を詳しく聞かずに、

危険な状態と判断し、下痢止めを処方しました。


しかし、この嘔吐・下痢は止めちゃって良かったんでしょうか?


飼い主さんから「下痢止め飲ませた方がいいんですよね?」との問いに、僕はこう答えました。


「僕だったら飲ませません。」


さて、これを

人間に置き換えてみてください。

もし、状態が良くなく、病気が今後、悪化傾向に向かっていくような状態の人が、

下痢・嘔吐をした場合、

間違いなく、その後下痢・嘔吐により体力は奪われ、ぐったり生気がなくなった感じとなり、

食欲も落ちるでしょう。

さらに、夜間のひきつれの頻度は増し、呼吸困難も悪化傾向をたどると思います。

つまり、死に向かっての症状がきつくなるはずなんです。


しかし、今回そのような症状とはむしろ反対の現象が事実として起こっております。


下痢をした後、ぐったりするのではなく、むしろ元気が出た。

しかも、症状も落ち着いた。


これは、一定治療によって抵抗力が増し、体の外に悪いもの(邪気)が排出できた。

と考えることができます。


死に向かうような生命力の弱った状態なら、この邪気に打ち勝って排出できるような力はありません。

徐々に邪気に負け死を迎えるのです。


いわゆる、”負け戦”となります。


しかし、今回はその逆。

抵抗力が出て、悪いものが排出できたからさらに体は元気になり、症状も落ち着いてきたのです。


”勝ち戦”です。


こういった下痢・嘔吐は、止めてはいけません。

むしろ、積極的にさせることで、さらに体にとって邪魔なものを排出させなければなりません。

でも、それならどんどんさせた方がいいんだ~なんて言って、嘔吐・下痢をさせ過ぎても、またダメなんですけどね・・・。

この辺は加減・判断が難しいです。

特に、このようなどちらに転んでもおかしくないような状態の時には、慎重にやらなければなりません。


また、飼い主さんはよく見ております。

下痢・嘔吐をする前より、した後の方が、

目が綺麗になった。

毛並みや艶が良くなった。

舌が綺麗になった。

なんとなく調子が良さそう。

なんてこともおっしゃっていました。


これ非常に重要だと思います。


東洋医学でいう”望診”ってやつです。

望診は四診の中でも最上位に位置する診察方法です。

ペットは口がきけません。

(たまに、しゃべっていることが分かるという人もいらっしゃいますが(笑))

ですから、この望診が診断の中で非常に大きなウェイトを占めてきます。

やはり動物を専門に診る獣医さんは、この辺の観察能力の高さが、

病気治しの”上手さ”につながってくるんじゃないかなぁと思います。


上記のことを説明して、さらに僕は獣医じゃないので、あくまでも東洋医学的な見地から考えると、

と前置きした中で、「僕だったら飲ませない」と判断したわけです。


あとは、飲ませるも飲ませないも飼い主さんの自由です。

どちらの診断が正しいのかはわかりません。

ただ、現実として今でもワンちゃんは元気に生きています。

(あっ、ちなみに下痢止めは飲ませなかったそうです。)


正しい診たて+望診+的確な治療

を駆使することで、鍼は動物にも効きます。


それは、人間にも同じことが言えます。


そして、

何か症状が起こった=悪化

ではなく、

それがなぜ、どうして起こったのか、また何を意味するのかを冷静に判断し、

予後を推定することが命をつなぐ鍵となるのではないでしょうか。


(※現在、動物への鍼灸治療は獣医師のみ許可された業務となっています。今回の記事内容は、ごく身近な知人から依頼され、許可を得た中で無償で治療をしております。)


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