東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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論文を読む上でのフレームワーク①

2024.10.13

 

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こんばんは 謝敷です

 

 

 

これまで、国内のガイドラインや、Cochranレビュー、UpToDate等に記載されている
様々な疾患に対する鍼灸治療の評価についてご紹介して参りました。

 

 

 

そして前回は、機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia: FD)の診療ガイドラインについてご紹介し、
今日は、具体的な介入研究をご紹介します!!と予告しておりましたが…

 

 

 

 

そもそも、介入研究とはどんなものか、その概念を具体的に記載していなかったので、
今日と来週は、介入研究の概要と、介入研究の論文を読む際のフレームワークをご紹介します。
そして、FDの介入研究をご紹介した後も、色々な疾患の介入研究等の論文をご紹介していきたいと思います。

 

 

 

これまでご紹介してきた総論(システマティック・レビューやメタアナリシス)は、
色々な研究がまとまっていて臨床上活用しやすいですが、
個人的には、介入研究の論文を読む方が面白くて好きです!

 

 

 

まず、「介入研究」を、分かりやすく表現すると
何かしらの治療(鍼やお灸、薬の服薬、運動療法等)を行って、その効果を検討する研究」と言えます。
 詳細はこちら→「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その4)

 

 

 

 

介入研究の論文を読む際は、これからご紹介する5つの項目を整理すると読みやすくなります。
(それぞれFDをテーマに説明します。)

 

①仮説:研究の目的とほぼ同義で、検討したい事象を指します。

 

 

 

鍼をしたらFDは良くなるのか?といった有効性の検討を目的としたものや
FDに鍼をした際の脳の活動状況を検討したい!といった効果機序の検討につながるもの等、介入研究の目的はさまざまです。

 

 

 

目的を、“仮説”と表現するのは、
「鍼はFDの症状軽減に有効である」とか、
「鍼治療は脳の活動状況に変化を及ぼし、結果FDの症状軽減に有効である」といった仮説を立てて、
それが真実と言えるかを検討するためです。

 

 

 

また、仮説を立てるには、基本的に、前提とした背景があります。
例えば、
「〇〇についてはすでに明らかになっているが、〇〇についてはまだ明らかでないため、〇〇について検討する。」とか
「〇〇について検討が行われているが、研究結果が一貫していない
 (=効果があるとする結果や、効果がないとする結果が混在していする)ので、検討する」等です。




こうした研究の目的・仮説の前提となる背景も併せて読むと、より仮説の意義への理解が深まります。

 

 

来週は②~⑤までをご紹介します。

 

 

 

 

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