東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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膝腫痛(しつしゅつう)とは①

2024.07.09

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「膝腫痛(しつしゅつう)」について、お話をしていきたいと思います。
 
 
 
膝腫痛とは、膝の腫脹と疼痛のことを指します。
 
 
 
『霊枢・雑病篇』の「膝中痛」は、痛みがありつつも、腫脹はないものであり、膝腫痛とは区別します。
 
 
 
弁証分類は、主に次の6つがあります。
 
 
 
1.気血両虚の膝腫痛
 
2.肝腎両虚の膝腫痛
 
3.湿熱の膝腫痛
 
4.寒湿の膝腫痛
 
5.熱毒の膝腫痛
 
6.湿毒の膝腫痛
 
 
 
以上です。
 
 
 
膝腫痛は、一般的には成人にみられますが、小児に発症することもあり、「鶴膝」と呼ばれます。
 
 
 
この場合、先天不足、腎気虚弱が基礎にあり、膝関節部に陰寒が膠着することで腫脹と疼痛が発現します。
 
 
 
治法は、補腎壮火を用います。
 
 
 
先天不足、腎気虚弱がベースにあることで引き起こされる症候である為、風を治すのではなく、腎を強化することにより、陰寒の邪を排除する方法をとります。
 
 
 
膝関節部に引きつるような痛みがあり、膝の上下に軽度の腫脹と熱感を伴うものは「膝游風(しつゆうふう)」と呼ばれます。
 
 
 
治法は、順気捜風、通利経絡を用います。
 
 
 
膝腫痛は、片側性のものは軽症であり、両側性となると重症であるとされています。
 
 
 
左膝が治癒すると右膝が再発したり、逆に右膝が治癒すると左膝が再発する症候は、「過膝風」と呼ばれています。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 
 

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