東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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小便不通(しょうべんふつう)とは③

2024.06.13

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「脾虚気陥と腎気不足の小便不通」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
いずれも虚証であり、排尿力の低下のために小便不通となりますが、原因が脾の問題なのか、腎の問題なのかという点において異なります。
 
 
 
まずは脾虚気陥の小便不通についてです。
 
 
 
この場合、脾虚の体質、過度の労働による脾の損傷、飲食不節による中気の消耗などで、脾気虚から中気下陥となり、排尿に必要な力がなくなったために発生します。
 
 
 
弁証のポイントとしては、脾の運化不足と中気下陥の症候がみれることで、排尿困難は間欠的で程度が変動しやすく、肉体疲労時に悪化しやすい特徴を持つことです。
 
 
 
治法は、補中益気、通利小便を用います。
 
 
 
次に腎気不足の小便不通についてです。
 
 
 
慢性消耗性疾患、老化、房事過多などにより、腎陽が衰弱することで、腎の蒸化が不足して排尿力が低下して生じます。
 
 
 
この場合のポイントは、腎陽虚の症候がみられ、頻繁に尿意があるにも関わらず、排尿が困難であるという腎虚失約の症状がみられます。
 
 
 
治法は、温陽益気を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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