語言錯乱(ごげんさくらん)とは②

2024.04.16

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こんばんは！樫部です。

本日は前回の続きで「心脾両虚と肝気鬱結の語言錯乱」について、お話していきたいと思います。

まずは心脾両虚の語言錯乱についてです。

心配事が続いたり、欲求不満などが原因で起こります。

心は神を主り、脾は思を主る為、考え事が続くと心陰を消耗し、脾気を消耗して、心脾の気血がともに虚してしまい、神明を養うことが出来ず、語言錯乱となります。

『雑病源流犀燭』に「思労によりて心脾胃を傷することあらば、健忘失事を致して語言顚倒して痴者のごとし」とある通りです。

弁証のポイントは、語言錯乱するがあまりものを言わず、顔色に艶が無い、不眠、驚きやすい、四肢の脱力感、声に力が無い、動悸、健忘、食欲不振、消化不良などの心脾両虚の症候を伴うことです。

この場合、舌質は淡、脈は細を呈します。

治法は、調理心脾、補気養血を用います。

次に肝気鬱結の語言錯乱についてです。

精神的ショックや情緒変動により、肝の疏泄作用が失調して鬱結し、肝鬱に伴い語言錯乱が生じます。

弁証のポイントは、抑うつ感、胸苦しさ、善太息、多夢、易怒、舌苔薄、脈細弦などを呈することです。

治法は、疏肝解鬱、理気を用います。

つづく

【参考文献】

『鍼灸臨床能力北辰会方式理論篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『鍼灸臨床能力北辰会方式実践篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『症状による中医診断と治療上』

神戸中医学研究会、燎原書店

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

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