東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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譫語(せんご)とは②

2024.03.21

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「譫語(せんご)」の続きで、「熱盛陽明と陽明腑実の譫語」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
いずれも陽明病であることが共通点ですが、次の通りに明らかな違いがある為、ポイントを押さえることで鑑別の助けになります。
 
 
 
熱盛陽明の譫語は、邪が表の太陽から裏の陽明に伝入して、陽明気分の熱が全身に広がって生じたものです。
 
 
 
高熱、意識混濁、顔面紅潮、熱感、発汗、呼吸が荒い、呼吸困難、口渇して水を飲みたがる、尿量が少なくて濃い、舌苔黄、脈洪大を呈することが特徴です。
 
 
 
『類証治裁・傷寒』に「傷寒陽明証、………熱気燻蒸し、口渇譫語す、これ散漫の熱、邪いまだ結聚せず」と記載されているとおりです。
 
 
 
治法は、清熱生津を用い、方剤だと白虎湯を用います。
 
 
 
陽明腑実の譫語は、胃腸の熱が燥屎と結びついて腑気を阻滞して、燥熱が濁気と結して上攻することで発生します。
 
 
 
特徴は、夕方の潮熱、煩躁、呼吸困難、便秘、腹が硬く脹って痛む、臍周の圧痛、舌苔黄厚で乾燥あるいは灰黒で乾燥、芒刺、脈沈実で有力といったものがみられることです。
 
 
 
治法は、蕩滌燥結を用い、方剤であれば大承気湯を用います。
 
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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