東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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咳痰(がいたん)とは①

2023.12.21

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「咳痰(がいたん)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
咳痰とは、咳嗽とともに喀出される痰のことで、喀痰に相当します。
 
 
 
「痰」の古字は「澹(淡)」で、『説文』には「水揺貌(すいようぼう)」と記載があります。
 
 
 
体内に生じたすべての停水証(胸、脇、腸内、四肢などの水分停滞)を「痰」「痰飲」と称して、水(すい)、水飲と同義とされています。
 
 
 
肺から生じる痰(痰液)は、『金匱要略』には「涎(ぜん)」「沫(まつ)」「唾(だ)」「濁(だく)」と古称で記載があり、
 
 
 
希薄なものが涎、沫、粘稠なものが唾、濁と分類されています。
 
 
 
涎沫、唾濁も水湿から生じ、肺に停滞するものを指します。
 
 
 
後世になり、『医宗金鑑』に記載があるように、涎沫、唾濁を「痰」「痰飲」と称して、希薄なものは「飲」、粘稠なものを「痰」とされるようになっています。
 
 
 
以上のように、痰には広義と狭義があり、広義の痰は「水」のことを指し、痰飲は「水飲」に相当します。
 
 
 
狭義の痰は、肺から生じる喀痰であり、希薄なものが「飲」、粘稠なものを「痰」とされています。
 
 
 
今回は咳嗽とともに排出される「狭義の痰」、「痰飲」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

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