気の病㉑

2023.11.15

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こんばんは。齋藤です。

前回の続きです。

前回の話はコチラ。

気逆にも種類があります。

その中で、肺気上逆について書いていこうと思います。

肺気上逆とは、外邪や痰濁、火熱などの病因によって、肺の宣発粛降作用に影響すると、肺気の上逆を引き起こし、咳嗽や喘息などの症状が出てきます。

簡単に考えると、何かが原因で、肺の機能低下を起こして起きてしまう病態です。

ここで重要になってくるのが、肺の宣発粛降という作用になります。

何度も書いていると思いますが、簡単に復習です。

宣発粛降の作用とは、まず、体内の汚れた気を、皮膚や口から排出します。

また、衛気という身体を守ってくれる働きのある気を体表面へ送り込み、腠理(汗腺)の開閉により発汗を調整します。

さらに、飲食物から得られた水穀の精微(栄養素みたいなもの)を、津液と一緒に全身に散布し、代謝され不要になった津液の廃水を膀胱へ運びます。

ものすごーく簡単にまとめると、気や津液を全身に散布するという事が主な働きになるわけですね。

参考文献

『中医病因病機学』　主編：宋　鷺冰　訳：柴﨑　瑛子　（東洋学術出版社）

『中医学ってなんだろう　①人間のしくみ』　著：小金井信宏（東洋学術出版）

『鍼灸臨床能力　北辰会方式　理論編』　監修：藤本蓮風　編著：一般社団法人　北辰会　学術部　（緑書房）

『基礎中医学』編著：神戸中医学研究会　（燎原）

『鍼灸・漢方の名医になるための気血弁証論治学』　編著；神野英明　（たにぐち書店）

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