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こんばんは、森岡です(^_^)


先日出席した結婚式で、とある整形外科の院長先生と席が隣になりました。

席次表を見て、整形外科の先生がお隣だな～、ちょっとお話しせて頂こうかな～ と考えながら着席。


こういうのって相手方にも伝わるんですよね。


それとなく会話スタート（笑）



なんでも、その先生は順天堂大学出身なんだそうです。



順天堂大学病院は東洋医学にも理解のある先生が多いらしく、


院長先生とも西洋医学業界の事、西洋医学からみた鍼灸・マッサージ業界の事、これからの医療体制の事、


などなど、様々なことで興味深いお話を聞かせて頂けました。



そして、名刺交換。


先生の整形外科の病院名に、「仁」という字が入っており、先生のお名前と全く関係なかったので、


「なんで「仁」という文字を入れたんですか？」


と訊ねたところ、


「順天堂大学の学是、建学の精神が「仁」だからだよ。」


とのこと。



へぇ～そうなんだ！！



たしかにホームページを見てみると、



学是「仁」、理念「不断前進」



となっていますね。



ちなみに、


”学是（がくぜ）”とは、「学問における正しい方針」という意味合いです。


なんか、カッコイイ言葉ですね（笑）




この「仁」で思い出すのは、孟子（もうし）の「四端説（したんせつ）」です。


「四端説」より、「仁・義・礼・智」と言った方が馴染みがあるのかもしれませんね。


孟子と言えば、孔子の後を継ぐ儒家ですよね。



また、孟子の説いた「性善説（せいぜんせつ）」はとても有名です。



「性善説」とは、


人は生まれながらにして善の心をもっている。


とするものです。



これに反対したのが、荀子（じゅんし）の「性悪説（せいあくせつ）」です。


（荀子については院長ブログ　「荀子（じゅんし）」という人物　参照）




では、この「善」って何？？？



ってことですが、孟子は、この生まれながらにして具わる「善」についての、


４つの”兆し”について説いています。



これが「四端説」です。



この４つの兆しとは、


１．惻隠（そくいん）・・・他者をみていたたまれなくなり、可哀想だと思う心。

２．羞悪（しゅうお）・・・不正や悪を憎み、恥を知る心。

３．辞譲（じじょう）・・・譲り合い、へりくだる心。

４．是非（ぜひ）　・・・正しいことと、間違っていることを判別する心。



この４つの心が、「善」の兆しだとしています。



これらを、徳で言い換えると、上から順に、


仁、義、礼、智


となります。



特に、最初に説いている、「仁」に関しては重視しているところでもあります。



「仁」については、孟子はこんな喩えを出して語っております。


「幼い子供がヨチヨチと井戸に近づいていくのを見かけたとする。

だれでもハッとして、かわいそうだ、救ってやろうと思う。

それは別に子どもを救った縁で、その親と近づきになろうと思ったからではない。

村人や友人に誉めてもらいたいからでもない。

また、救わなければ非難されることを恐れるからでもない。

そういう心は人間だれでも備えているものだ。」


と。



これは、医療においても通じる考え方です。


まさに、「医は算術なり」ではなく、「医は仁なり」ですね。



また、日ごろよく使う、”大丈夫”という言葉は、


この仁義礼智を備え、実践しようとする理想的な人間を指して言った言葉であります。


（そう考えると、使いにくくなりますが（苦笑）。）



こんなのただの理想主義だ！！と思われる方もいらっしゃると思いますが、


医学に理想はつきものだと思います。


こういった理想を心にとどめ、本来的自我を呼び起こし、救いたいという一心で治療に当たる。



僕は良いと思います。



そして、理想を実現する知識と技術も必要。



日々、研鑽。



真っ直ぐなモノにぶち当たると、心を正されますね。



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