東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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唇裂(しんれつ)とは

2023.01.17

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は、「唇裂(しんれつ)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
唇裂とは、口唇が乾燥して皸裂することを指します。
 
※皸…音:クン、キン、訓:あかぎれ、ひび
 
 
 
「唇焦」は口唇の乾燥であり、唇裂と病因病理が同じであるため、唇裂と合わせて述べていきたいと思います。
 
 
 
弁証分類は主に次の2つです。
 
 
 
1.脾胃実熱の唇裂
 
 
 
熱邪が裏に入ったり、辛辣なものや脂物をを多食することが主な原因となります。
 
 
 
口唇は脾の外候であり、足の陽明胃経は口を挟み口唇をめぐるため、脾胃実熱で口唇が滋養されないと発生します。
 
 
 
口唇の発赤、膨張に加えて、激しい口渇があるので水分を飲みたがります。
 
 
 
また、多食してもすぐにお腹が空いてしまい飢餓感がある、口臭、便秘といった陽明実熱の症候を伴います。
 
 
 
脈は洪大あるいは滑数あるいは沈実、舌質紅、舌苔黄厚を呈します。
 
 
 
治法は、清泄脾胃実熱を用います。
 
 
 
2.陰虚火旺の唇裂
 
 
 
急性の熱病で陰液が消耗したり、五志過極で化火したために傷陰したり、温燥の薬物を服用しすぎて傷陰し、陰虚火旺となって火炎が口を灼いて発生します。
 
 
 
特徴は、頬部紅潮、口唇の発赤、潮熱、盗汗、イライラ、不眠がみられ、舌質紅、脈細数などの陰虚内熱の症状を呈することです。
 
 
 
治法は、滋陰清熱を用います。
 
 
 
上記2つの証は、ともに熱証に属しますが、虚熱と実熱の違いがあります。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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