東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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裏急後重とは②

2022.11.24

 

 

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こんばんは!樫部です。

 

 

 

本日は前回のお話の続きで「裏急後重」の「気虚と傷陰の裏急後重」について、お話していきたいと思います。

 

 

 

前回のお話はこちら!

裏急後重とは

 

 

 

気虚と傷陰の裏急後重は、いずれも虚証で、長期間下痢が続いた場合に生じます。

 

 

 

「気は血の帥たり、血は気の母たり」といわれているように、気虚は血虚を生じ、血虚は気虚を生じさせるため、

 

 

 

両者は相互に関連していますが、症候と治法は異なるため、病の根本を明らかにして治療方針を立てていきます。

 

 

 

気虚の裏急後重は、慢性の下痢により脾の運化が衰弱して気血の化生が障害され、気虚下陥となることで発生します。

 

 

 

特徴は肛門に下墜感があり、ひどいと脱肛となり、粘血便(白多赤少)、少食、疲労感、身体がだるくて立っていられないといった症候がみられます。

 

 

 

『張代医通・痢疾』に「裏急して頻りに汚衣をあらわすは気脱なり」と言われているとおりです。

 

 

 

治法は、補気を主体に酸斂固渋で補助する処置を行います。

 

 

 

傷陰の裏急後重は、慢性の下痢で陰液、営血が損傷して発生します。

 

 

 

特徴は、粘調なゼリー状の便、努責するも出ない、焦燥感、口乾、舌質紅、脈細数などの症候を呈することで、「虚坐努責」に相当します。

 

 

 

治法は、滋陰養血、清熱止痢を用います。

 

 

 

 

【参考文献】

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』

藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房

 

『症状による中医診断と治療 上』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

 

 

 

 

 

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