水腫とは③

2022.06.23

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こんばんは！樫部です。

本日は「浮腫」の続きのお話していきたいと思います。

前回のお話はこちら！

今回は「腎陽虚と気血両虚の浮腫」についてです。

まずは腎陽虚の浮腫についてです。

脾陽虚と同じように陽虚に属し、慢性的に経過し、浮腫は腰から下に顕著にみられますが、脾陽虚よりも腎陽虚は重篤であり、全身の浮腫がみられやすくなります。

腎陽虚と脾陽虚は多くの場合、同時にみられますが、どちらの比重が重くなっているのかを確認するために次のような症状のチェックが必要となります。

腎陽虚は下焦の水道が不通になり、浮腫が足腰から発生することが多く、特に両踝部に顕著となります。

随伴症状として、腰膝が重だるく無力となり、陰部の冷えを感じやすくなります。

気血両虚の浮腫については、脾胃気虚による生化不足、慢性病による気血の消耗により、水液代謝が失調して発症します。

特徴は、元気がない、息切れ等の気虚所見と、顔面蒼白、萎黄、口唇淡白、動悸、等の血虚所見がみられます。

四肢の冷えや泥状便などの陽虚所見を呈さず、陽虚ほど浮腫は強くないため、弁別のポイントとなります。

つづく

【参考文献】

『鍼灸臨床能力北辰会方式理論篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『鍼灸臨床能力北辰会方式実践篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『症状による中医診断と治療上』

神戸中医学研究会、燎原書店

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

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