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こんばんは。齋藤です。
前回の続きです。
前回の話はコチラ。
前回は、血の源の一つである、腎精について書きました。
今回は、腎精からも血が生成されると考えられており、その生成過程の、二つの説について書いていきます。
しかし、なかなか瘀血の話に辿りつけませんね。(笑)
一つ目は、腎精は骨髄を生み、髄は骨を満たし、髄や骨を通して生成されるという説です。
髄に満ちた骨から、気血は生まれるものと考えられました。
また、寄り道になってしまいますが、髄?骨?となりますよね。
髄とは、奇恒の腑の一つと考えられています。
奇恒の腑は、「脳・髄・骨・脈・胆・女子胞(子宮)」の六つが含まれます。
形態上は内部に空間のある腑に似ているが、機能は飲食物の消化、排泄と関わる通り道ではなく、精気を貯蔵している臓と似ています。
腑のようであり、臓のようでもある。ただし、全くの臓でも腑でもない特徴もあり、「尋常とは異なる」という意味で、「奇恒の腑」と呼ばれています。
その中の一つでもある髄は、気や血などと同様、体にとって重要な精微物質の一つとして考えられています。
腎精から生まれた髄は、頭部に集まり脳、骨、血となります。
その為、不足すれば脳の働きに影響しますし、骨の発育や、血が不足する原因の一つにもなります。
もう一つは、肝を通して生成されるという説です。
肝は血を蔵す働きがあります。
腎精と肝が蔵する肝血の間には、密接な繋がりがあり、それは「精血同源」と呼ばれています。
これは、腎精が肝を補い、肝血となることで、血に変わっていくという考え方です。
二つとも全く違う内容ではありますが、これら二つが同時にあると理解するのが良いと思います。
参考文献
『中医病因病機学』 主編:宋 鷺冰 訳:柴﨑 瑛子 (東洋学術出版社)
『鍼灸・漢方の名医になるための 気血弁証論治学』 編者:神野英明
『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』 著:小金井信宏(東洋学術出版)
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論編』 監修:藤本蓮風 編著:一般社団法人 北辰会 学術部 (緑書房)
『基礎中医学』編著:神戸中医学研究会 (燎原)
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