東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「悪心・嘔吐」と鍼灸(その7)

2013.11.23

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こんばんは、森岡です(^_^)


前回までのお話・・・


「悪心・嘔吐」と鍼灸
「悪心・嘔吐」と鍼灸(その2)
「悪心・嘔吐」と鍼灸(その3)
「悪心・嘔吐」と鍼灸(その4)
「悪心・嘔吐」と鍼灸(その5)
「悪心・嘔吐」と鍼灸(その6)


続き行きます!! 

少し間が空きましたが、思い出しながら行きましょう!!


前回は「嘔吐」の病機についてお話させて頂きました。



今回は、今までお話してきた以外の「悪心・嘔吐」についてです。



急激に発症した「悪心・嘔吐」に遭遇した場合、コレを疑え!!


というくらい重要な病機の1つです。 



それは漢方の聖典『傷寒論』に記載があります。


『傷寒論』については院長ブログ参照) 


『傷寒論』には人体が寒邪に侵襲され発病し、最終的に死に至るまでの経過と、


段階ごとの治療法が詳細に書かれております。


そして、発病~死までの一連の流れを、大きく6段階に分け弁証し、論じています。


これを「六経弁証(りっけいべんしょう)」といいます。



その段階の1つに、「少陽病(しょうようびょう)」という段階があります。



この少陽病の主な特徴として有名な一文が、


「少陽の病たる、口苦く、咽乾き、目眩するなり」


があります。


つまり、少陽病という段階では主症状として、


口中が苦くなり、のどが乾き、めまいがする


と言っています。


しかし、少陽病の範疇はこの他にも非常に広く様々な症状が出るのですが、その中の一つに、


「喜嘔(きおう)」


という言葉で「悪心・嘔吐」が登場します。 


「喜嘔」とは頻繁に悪心・嘔吐が出現するという意味です。



この傷寒論の理論は、一般的に言われる感冒、


つまり、”いわゆる風邪(かぜ)”を診察する時に用いられたりします。



ですから、 一般的な風邪を引いた時に悪心や嘔吐がでるケースがありますよね?


みなさんも、経験されたことがあると思いますが、


そういった時には『傷寒論』でいう少陽病という段階に入ってきているケースがあります。



従いまして、


急激に悪心・嘔吐が始まったとか、


風邪の初期症状(例えば、悪寒がして、項や後頚部が凝った感じがして、身体の節々が痛くてなど)に次いで、悪心・嘔吐が発症したとなれば、


この「少陽病」という病機を疑わなければならないということです。 


次回につづく。



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