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2010.12.02
こんばんは、森岡です(^_^)
前回までのお話・・・
相撲と東洋医学(その1)
相撲と東洋医学(その2)
続き行きます!!
土俵の上には、「屋根」があります。
その四隅には、色の異なる「房」が垂れ下がっています。
四隅は「方位」であり、それぞれ東南西北と配当されます。
そして、東は青、南は赤、西は白、北は黒となります。
これは、東洋医学の根本哲学である、「五行論」からきています。
五行については院長ブログ
「五行(ごぎょう)」って何ですか?(その1)
「五行」って何ですか?(その2)
「五行」って何ですか?(その3)
「五行」って何ですか?(その4)
「五行」って何ですか?(その5)
「五行」って何ですか?(その6)
「五行」って何ですか?(その7)
「五行」って何ですか?(その8) 参照
ここで、いやいや東南西北では「5」にならないじゃないか!!
と、お気付きの方がいらっしゃると思います。
おっしゃる通りです。
東南西北を決定するには、
”どこから見て”
東なのか、南なのか、西なのか、北なのか、という基準点を決めなければなりません。
この基準点を、方位においては「中央」とします。
「中央」から見て、太陽が昇ってくる方位を、「東」と決めたわけです。
そして、相撲において「中央」は「土俵」となります。
五行において、中央は黄色が配当されているため、土俵は土(黄色)により造られます。
また、四方(東南西北)には、この方角を守る、
「四神(ししん)」
と言われる神様がいます。
東から順に、
青竜(せいりゅう)、朱雀(すざく)、白虎(びゃっこ)、玄武(げんぶ)
であります。
(因みに、中央は黄竜、もしくは麒麟(きりん)が配当されます。)
青竜は青い竜、朱雀は赤い鳳凰、白虎は白い虎、玄武は亀(甲羅が黒い)と蛇を併せた獣となっています。
東南西北+中央で「5」となり、更に「四神」を含め、ここに
陰陽の調和のとれた空間、「四神相応の地」
が造り出されるわけです。
お相撲さんが、取り組の前に必ず行う所作として、
「四股(しこ)」
があります。
この四股の、「四」は、「四方」につながります。
四股を踏むことで、四神を鎮めることを表します。
横綱の土俵入りは、四神の見守る結界で土俵入りし、地から天へとせり上がる動きをします。
そして、力強く四股を踏むことで、陰である地を鎮め、陽である天へと、
天下泰平・五穀豊穣を祈りあげるといった、呪術的作法が背景にあります。
この土俵入りは、最も強い横綱にしか許されない行為です。
腰に、常世(とこよ:永久不変に変わらない世界)と、現世(うつしよ:変わっていく現実世界)を隔離する結界である、
注連縄(しめなわ)をまとい、柏手を打ち、四股を踏む。
その背後では、行司さんが祭文を唱えます。
つまり「地鎮祭」という、特別な意味が、ここに隠されています。
次回に続く。
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