東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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東洋医学的な発熱の考え方

2021.02.04

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は、熱がある場合のお話をしていきたいと思います。
 
 
 
熱があることを、発熱、悪熱といいます。
 
 
 
発熱して悪寒する場合、悪寒は無いけども悪熱する場合、または悪寒も悪熱も感じない場合があります。
 
 
 
東洋医学的には「体温が何度であるか」ということ自体が問題ではなく、
 
 
 
発熱に至っている病理と程度が問題となってきます。
 
 
 
それらを明らかにするポイントは、主に次の4つです。
 
 
 
1.邪正抗争による発熱かどうか
 
 
 
外邪が侵襲していて、邪正抗争のための発熱かどうかを見極めていきます。
 
 
 
悪寒を伴うのか、悪寒はあったが軽度で、すぐに悪熱に変化したのかどうかを問診を通して確認し、外邪の種類を見分けていきます。
 
 
 
2.外邪の深い侵入、臓腑に異常があるか
 
 
 
 
外邪が深く侵入したり、臓腑に異常があるなど、裏に問題による発熱かどうかを確認する。
 
 
 
該当する場合、『傷寒論』における陽明病から三陰病の段階にあることが分かります。
 
 
 
陽明の段階であれば、悪熱を伴うのが特徴です。
 
 
 
3.熱が上がったり、下がったりするか
 
 
 
熱が上下する時間帯が決まっているかどうかを確認する必要があります。
 
 
 
潮熱のように、一定の時間帯に発熱する場合は、その時間帯を知ることで病理を明らかにする助けとなります。
 
 
 
4.熱は真か仮か
 
 
 
発熱している場合、真熱か、仮熱かを鑑別することは、大変重要な事項となります。
 
 
 
仮熱の場合、真寒仮熱といい、陽虚発熱であることがわかります。
 
 
 
4つのポイントは、以上になります。
 
 
 
発熱における弁証論治ポイントは、正邪弁証によって虚実のどちらがメインであるか、または同程度であるのかを弁別し、
 
 
 
そして、標本を明らかにして、それぞれの症候と治則・治法に則って治療することです。
 
 
 
次回からは、発熱の弁証分類について、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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