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こんばんは、森岡です(^_^)
前回までのお話・・・
痹証(その1)
痹証(その2)
痹証(その3)
痹証(その4)
痹証(その5)
痹症(その6)
痹証(その7)
ではでは、続き行きます!!
めっきり寒くなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
まさか、痹証になってないですよね(笑)
というわけで、今回は痹証の症状についてです。
痹証の「痹」には、
”詰まって流れない”とか”塞がって通じない”
という意味合いがあると、痹証(その1)でお話しさせて頂いたことは覚えていますでしょうか?
何が詰まって流れないかと言うと、”気血”が詰まって流れなくなるという事もお話ししました。
では、この気血が流通しなくなると、どのような症状が体に起こるのでしょうか・・・。
痹証にはいくつか分類がありますが、それぞれに共通した症状が存在します。
それは、
四肢・関節を主体とした”疼痛”と”運動障害”
です。
つまり、
関節を曲げたり伸ばしたりするときに、円滑にいかず、痛みを伴う
それが、痹証の特徴です。
もう一つ、痛みの出方で特徴的なものがあります。
それは、痛みが特に、
”運動開始時”
に出現する点です。
英語で言えば、「スターティング・ペイン」ってやつです。
なぜ、このような痛みが出るかと言うと、体を動かすに伴い、
必ずそこには、気血が流れるので円滑な運動ができているわけですが、
風寒湿邪が経絡を塞いでいるため、気血が流れず、停滞してしまうからです。
この、気血の停滞が痛みを生むのです。
因みに、皆さんは東洋医学で言う”痛み”って、どの様なメカニズムで起きるかご存知ですよね?
サラッとおさらいしておくと、痛みのメカニズムは2パターンあります。
虚実で分かれているのです。
陰陽です。
まず、実で起こってくる痛みのメカニズムとして、
「不通則痛(ふつうそくつう)」
があります。
これは、あるものが気血の流れを妨げたことにより、そこに気血が通じなくなり、痛みを引き起こすというメカです。
次に、虚により起こる痛みのメカニズムですが、
「不栄則痛(ふえいそくつう)」
と言います。
これは、気血が何らかの形で体を局所的、または全体的に滋潤できずに栄養不足(虚)となったために、痛みが引き起こされるというメカです。
これらは、どちらか一方が存在することもあれば、相互に折り重なって起こることもあります。
東洋医学では、おおよそこの2パターンにより痛みが引き起こされると考えます。
このうち、痹証による痛みは、風寒湿邪が経絡を侵襲し、
塞ぎ、通じなくしてしまう事により、気血の流通が阻まれ、
痛みを引き起こしているので「不通則痛」パターンでの痛みと言えます。
また、
”天候の変化によって痛みが増悪する”
という特徴もあります。
風寒湿邪は外邪です。
つまり、外界に存在している邪ですので、その邪気が旺盛になれば
経絡を阻滞している邪と、外界の邪が共鳴しあい、暴れだします。
これを、「内外合邪(ないがいごうじゃ)」と言ったりします。
体内の邪と外界の邪が合わさり、相互に影響し合い悪さをするって感じですかね。
ですから、普段と比べて、風の強い日や、寒い日、湿気の強い日なんかに痛みが発症したり、増悪するといった特徴があります。
症状から判断する痹証をまとめると、
患者さんが、
1.四肢・関節を主体とした痛みや運動障害を訴え、
2.それが、運動開始時に起こる痛みや運動障害であり、
3、さらに天候の変化によって増悪する
なんて問診で話してたら、
「痹証」、かなり疑えるんじゃないでしょうか・・・。
次回に続く。
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