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おばんでございます、樫山です。
ここまでのお話
温病学の誕生
温病の特徴
温病の特徴(2)
運病の特徴(3)
前回は、温病のいくつかの分類の風温について触れました。
続きいきます!
②暑温
夏季に暑熱の邪を感受し発病する温病を暑温といいます。
暑は夏令の主気で、火熱の性質をもち、邪の形成には主に炎夏高温という気候と関係があり、発病には明らかな季節性があります。
暑温の病変には以下のような特徴があります。
・病気の伝変が速やかである
暑邪は火熱の邪で、燃え上がるような勢いがあって性質が酷烈で、人体に侵入すると速やかに伝変していき、高熱・大汗・めまい・顔面紅潮・心煩・口渇などの症状があらわれます。
暑熱の邪を感受すると、徐々に変調をきたすのではなく、上記のような症状が短期間に急激にあらわれ様々な症状を呈していきます。
この暑温が発病する季節や症候からすると、夏の炎天下の中で起こる熱暑病や日射病などは、この暑温によるものと考え弁証するのがいいと思います。
暑邪について→六気と六淫(2)
・津、気を損傷しやすい
暑邪は性質が炎熱酷烈で津液を蒸しやすく、津液に付随して気も外泄するので、暑温では津気が消耗しやすくなり、甚だしければ意識障害など危急な症候が出現します。
・湿邪を兼挟しやすい
暑邪は湿邪を兼挟していることが多く、腹満・胸が痞える・身体が重だるいなどの湿邪による病変の特徴
がみられることが多くなります。
炎夏の季節は地湿が上蒸するため、暑熱が盛んであると同時に湿気も盛んになり、また、冷飲食が増え内湿が盛んになり、熱と湿が結びついた病変をきたしていきます。
近年は地球の平均気温が上昇し、夏期の気温上昇も年々増しています。
これにより、邪気の力も増しているので、身体への影響も増していることを把握しなくてはなりません。
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