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こんばんは、森岡です(^_^)


最近まで運気学説について記事を書いていました。

→2014年の運気 

そして、難解と言われる運気七篇を読み返してみると興味深い話が書いてありました。


（以前に、読んだことのあるものでも自分の知識の変化により、目に留まるものが違ってくるから面白いですね）



『素問　六微旨大論篇』に、


「人体の変化を知るには気交を知らないとダメなんだ。

天の気は上から下に、地の気は下から上に向かって流動していて、その天地の気が交じり合うところを気交と言うのだ。

何を隠そう、気交という空間で人間は生活しているんだから、もちろん天地の気の変化は人間に色々な影響を及ぼすのだ！！」


と書いてあります。


（ｂｙ　森岡意訳） 



これは東洋医学の特徴的思想である、「天・地・人三才思想」の根幹であります。


（※天・地・人三才思想・・・天と地の気が調和することで人の気が生成されるという考え方） 



ここで言う天とは自然（六気）のことで、具体的に気候である風・暑・火・湿・燥・寒のことを指します。


地とは五行のことで、具体的には木・火・土・金・水のことです。



これらの天地の気が複雑に変化することで、


人間に様々な影響を及ぼすと考えるが東洋医学の整体観なのです。


（整体観に関しては院長ブログのコチラ参照です！）



ですから、この「六微旨大論篇」の次に書いてある篇が「気交変大論篇」といい、


天地の変化が人間に及ぼす影響について詳細に書いてあります。


（だから、運気学説のお勉強は気象予測以外でも重要なんですね～）



現在、異常気象、異常気候が頻繁に起こっておりますので、


こういったところを熟読しておくと、結構臨床に役立つのかもしれませんね。



そして、さらに面白い記載が。


「この気交を天枢というのじゃ！！」


と書いてあります。 



ほー。



なるほど。



天枢の「天」はやはり「自然」を意味しますね。


そして「枢」は枢軸、つまり「モノの中心」とか「要」なんて意味があります。 



医聖・張景岳先生は、


「枢は枢機（はたらきの要）である。陰陽の気が昇降する中間点が天枢である。」


と解説しております。



また、黄帝内経を深く研究した王冰は、


「天地の気交合の際の遇（あ）うところ、寒暑燥湿風火の勝復の変の化なり。故に人気、之に従い、萬物生化、悉（ことごと）く由って合散するなり」


と解説しております。



ですから、自然の変化の枢軸が天枢に現れるんだと言っています。



そして、鍼灸師の先生方であれば周知でありますが、


臍（へそ）の横にまさしく「天枢穴」というツボが存在します。



・・・スゴイ名前がついたもんです（笑） 



天枢穴は一般的な経穴解説書には効能として、


「調理腸胃、理気和営」


なんてことが大体書いております。


（『針灸経穴辞典』　東洋学術出版　より抜粋）


つまり、胃腸の病気を治し、気をめぐらせるという作用を持つツボだということです。



しかし、実際臨床においての天枢穴の効果、応用範囲の広さといったらこんなものではありません。


その理由としては上記のようなことが、1つの理由になるのではないかなと推測されます。


１つのツボとっても、奥深いっすね～、東洋医学。



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