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こんばんは渡辺です



気づけば今週で１１月も終わりですね


年末年始に向かいあわただしくなる中、風邪などひかないよう気を付けていきたいです！




今週も、「障がい者週間」に関連した話題を


前回までの話題

成年被後見人の選挙権回復
「きょうだい」のこと
「きょうだい」のこと②



「きょうだいの会」は、今年設立５０年を迎えました。



例会では、「”知的障害者の自宅以外での”生活の場”について”」というテーマで意見交換が行われたそうです。



障がいがある本人を支援する立場からみて「難しい」と話題に上ったことの一つに



「本人の意思について」が上ったそうです。



知的障がいの場合についていえば



日本では、１９６０年の「知的障害者福祉法」施行により通所・入所の知的障がい者更生施設の目的が「保護・指導・訓練」と定めて以来、知的障がい者を指導訓練の対象としてとらえる考え方がおもでした。



やがて国際会議などに出席した知的障がいを持つ本人たちから声が上がり、本人の自己決定を尊重することが重視され



２００３年には「自己決定の尊重と地域生活支援」を理念とする支援費制度となり、居宅介護・移動支援やグループホームの利用が増えました。



ただし、施設との契約の署名は家族の代理署名で可能でした。



知的障がいをもつ本人の自己決定尊重のため、支援の見直しは行われましたが、根本的には通所・入所更生施設の目的は「保護・指導・訓練」のままでした。



しかし社会保障費削減政策により、支援費制度が立ち行かなくなり、２００６年には障害者自立支援法として、身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者の福祉サービスが統合されました。



ケアホーム等の介護給付事業は「食事・入浴・排泄の介護」が目的とされ、利用の際に必要となる「障害程度区分」は、身体介護をもとにしており、知的障がい者への支援を正確に測ることはむずかしいものさしとなりました。




こういった状況で、知的障がい者への支援において、本人の意思決定の重要性を叫ぶ声があがり、




２０１２年に成立した障害者総合支援法は「意思決定の支援に配慮すること」を事業者へ義務付けるとともに、「意思決定の支援の在り方」について検討することとなりました。



この場合の意思決定は、たとえば施設利用や財産に関する契約などの意思決定のみならず、



トイレや食事に関することなど日常生活における意思決定も実現されることが望まれています。



、、、と、意思決定を支援する法が、徐々に整備される一方で



本人の意思を大事にしすぎることによって周りが混乱している現場もあります。



たとえば、障がいが軽度であるがゆえに、本人の気持ちと周りの環境との折り合いがつけられない場合、




使えるサービスがあっても本人が拒否する場合、



周囲に比べて障がいが軽すぎたり、障がいの特性ゆえに集団生活になじめなかったり、



問題行動が強烈過ぎる、医療的なケアが必要な場合など、



施設になじめないが、一人で暮らしていくことが難しい方への支援の問題が、出てきています。




一時的な意思決定を尊重することが、さきざき本人のためになるのか？




というのは、相手のためを思えばよく考える必要があり、



それは、医療の現場においてもいえることだと、思います


（つづく）


※本文では、法案やタイトルの引用の際は原文通り「障害者」表記をしています




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