東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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六気と六淫(7)

2013.09.12

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おばんでございます、樫山です(・∀・)。


続きいきます!

六気と六淫
六気と六淫(2)
六気と六淫(3)
六気と六淫(4)
六気と六淫(5)
六気と六淫(6)




ここまで六気の中の、風、寒、暑、湿、燥の5つについてお話しましたが、今日は、火(熱)、についてです。



以前、六気と六淫(2)   



で暑邪についてふれましたが、今回の火邪とほとんど同じ性質がありますが、暑邪は明らかな季節性があり純粋な外邪に属します。



それに対し、火熱の邪ははっきりとした季節性はなくて感受した熱性の病であり、



風、寒、湿、燥など他の六淫の邪気も、その病理過程で鬱して加熱し火を発生させるということがあるとされています。


また、火熱の邪は、体の外からの原因ではなく体の中の失調によって起こる内生の邪でもあり、内生した火邪は厳密には六淫には入りません。こちらは後述するとして、



つまりは、暑邪は夏の灼熱の季節だけに病因になり、その他の季節、熱性の事物のすべては火熱が病因と考えられます。



火熱によって引き起こされる病には以下のような特徴があります。



①火熱は陽邪であり、炎上する性質がある


火熱は焼いて上昇し、炎上する性質があり、上に向かう特徴があります。
そのため、火熱に傷つけられると、高熱、のどが渇く、目の充血、めまいなどの人体上部に症状が現れることが多くなります。



②火は、気を消耗させ津を傷つける


火熱の邪は体の水分を焼いて消し、身体の陰津を消耗させます。
火邪による発病では、のどが渇く、のどがイガイガして舌の水分がなくなったり、尿の色が濃くなって量が減ったり、便秘になるなどの症状が現れます。



③火は風を生じ、血を動かす


火邪は津液を焼き消し、陰血を耗傷するために筋脈が栄養されなくなり筋肉が痙攣、頚項のこわばり、上方注視などの肝風内動が発生する。
また火邪は血流を加速し、ひどければ血液をでたらめに進ませて様々な出血症状を発症させます。



④火は腫瘍を起こす


火邪が血分に入り、それが局部に集まると、血肉を腐食してオデキや腫れ物ができる。



以上が火熱による病の特徴です。



ここまで六気と六淫、外来の発病因子についてお話しましたが、次回からは体内で発病する要因、内傷について触れていこうと思います。




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この記事に関するコメント

“六気と六淫(7)” への2件のフィードバック

  1. クロネコ より:

    上方注視とはどういう症状でしょうか?

  2. すたっふ より:

    クロネコさん
    コメントありがとうございます。
    返事が遅くなり、大変申し訳ありません。
    >上方注視とはどういう症状でしょうか?
    色々調べてみましたが、眼球をある方向に動かせないことを注視麻痺と呼ぶそうです。
    ですので、麻痺となっていない上方注視とは、上方に眼球が向いている状態と考えられるのではないかと思います。
    火の炎上する性質というところで、上方に目が向いてしまうということを表していると考えられます。
    しかし、ここでは肝風内動で起こる症状のことをいっているので、上方注視だけに限らず、目に起こる症状と大きく捉えてもいいのではないかと思います。
    コメントありがとうございました。
    これからも当ブログを宜しくお願いいたします!

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