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こんばんは、森岡です(^_^)


臨床をやっていると患者さんからこんなことを言われたりします。

「先生に任せていれば体のことは何にも心配いらないわ」


こういった患者さんとの信頼関係は非常に高い。


とにかく、自分の体に起こる様々な不調に対して、


何でも鍼灸治療による施術を希望して頂けるし、


西洋医学のお医者さんより、まず先に、私に相談してくれたりする。


私もソレに応えんと精進し治療家として一皮むけるし、その結果、患者さんは健康を維持できる。


少し古い言葉を使えば、”ＷＩＮ－ＷＩＮ”の関係である。


こんな風に言って頂けるのは治療家冥利に尽きるというもの。 



得てして、


このような患者さんは西洋医学に対して苦手意識を持っていたりするし、


西洋医師からヒドイ仕打ちにあっていたりするものだ。



そして、


このような患者さんの期待に的確に対応していければ、その信頼関係たるや盤石のモノとなる。


・・・と思いたいのはコチラ側の理想。



現実は違ったりする。



ここまでくれば、こういった患者さんは離れていかないんじゃないの？


と思う方もいらっしゃるかもしれません。



しかし、人のココロはそんな単純じゃないようです。




ココロコロコロ。




最高の信頼関係。


しかし、裏を返せば、最高というのは状態は極まっているものであるから脆くもある。


もし、自分にとっての最高の先生が治せない症状が出てしまった時。


患者さんは、それはそれは動揺する。


少しでもこちらに違和感を覚えれば、あれよあれよという間に勝手なことをし出す。


今まであれほどこちらの言うことを従順に守ってくれていたのに・・・。


そして、いつの日か、


「・・・先生、ちょっと治療をお休みしたいと思う」


なんて言葉が最高の信頼関係だと思い込んでいた患者さんの口からこぼれる。


コチラにとっては青天の霹靂。


どうだみたか！！と言わんばかりに伸びた天狗の鼻をへし折られた気分だ。


私も調子に乗って何度か痛い目に合っている。



これこそまさに、陰陽転化の法則。



万物とは常に動的変化を繰り返しているもの。


ずーっと同じ状態ということはありえない。


陰から陽へ、陽から陰へ、常に揺れ動いている。



相手の微細な変化に大いに気付き、


気付いても気付かないフリをしながら、


ちょっとずつちょとずつ、その変化に合わせコチラも変化しなくてはならない。



相手に気付かれないように。



最高の信頼関係で結ばれた患者さんが離れていくときは、


相手が変わったのかもしれないが、コチラが変われなかったのかもしれない。



実は、信頼関係ができてからこそが気が抜けないのものだ。 



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