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世界最古の解剖(その9)

2013.03.03

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こんばんは、森岡です(^_^)


前回までのお話・・・


世界最古の解剖 
世界最古の解剖 (その2)
『存真環中図』~世界最古の解剖(その3)~ 
『頓医抄』~世界最古の解剖(その4)~
僧医・梶原性全~世界最古の解剖(その5)~
『頓医抄』とその特長~世界最古の解剖(その6)~
『頓医抄』とその特長Ⅱ~世界最古の解剖(その7)~
『頓医抄』とその特長Ⅲ~世界最古の解剖(その8)~


続き行きます!!

全8回に渡り、東洋医学における解剖学のあけぼのについて書かせて頂きました。



最後に簡単にまとめますと、


世界最古の解剖は、


約2000年前の「新」という時代辺りから行われ、罪人の処刑という大義名分のもと併せて行われた。 


(ちなみに西洋医学においては約600年前)


その内容は、東洋医学の聖典『黄帝内経』にも記載されている。


(ただし、『黄帝内経』中では長さや、重さなどの計測中心の計測解剖学)


解剖における臓腑の「図」が採用されたのは、宋代に編纂された『存真環中図』中の「欧希範五臓図」から。


『存真環中図』原本は散逸してしまっているが、その解剖図が採用されている書物が日本の僧医・梶原性全が編纂した『頓医抄』である。


『頓医抄』には解剖図のみならず、当時の幅広い医学知識や医の倫理観なども網羅されており貴重である。


といった感じですね。



こういった背景を知りながら東洋医学の勉強をするのとしないのでは、記憶の残り方が全然違ってきます。


また、解剖をすること自体が当時、大変難しく希少な事だったのも分かりますね。



多くの人々の努力や、経験の上にこの医学が成り立ってきていることを知ると、


それを様々なツールを使ってすぐに調べることができる僕らは感謝しなければなりませんね。




こんなところで、とりあえず解剖のお話は一旦おしまいです。



医学史については今後も書いていこうと思っています。


乞ご期待!!


(・・・・期待してないカナ(笑)!?)



参考文献

『医学の歴史』  小川鼎三
『中国医学の歴史』 主編 傅維康  編訳 川井正久など
『東洋医学通史』  石原保秀
『典医の歴史』  山田重正
『医療倫理の系譜』  関根透
『東洋倫理学大綱』  佐藤嘉祐
『日本民族の起源』  金関丈夫
『解釈と鑑賞』 第三十三巻 第九号(七月臨時増刊号)

など




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