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こんばんは、森岡です(^_^)


鍼を刺すと生体が何らかのアクションを必ず起こす。

鍼をすると、鍼から伝わり感じるもの。




鍼感（はりかん）。




私は勝手にそのように名付けております（笑）



これは鍼を受けた患者さん側が感じることもあり、


「ズゥーンと響く」とか、「電気が走るみたい」とか、


「温かくなった」とか、「涼しくなった」とか、「重くなった」とか、


「何かが集まってくる感じ」とか、表現は様々です。



これを鍼灸辞典なんかでは「得気（とっき）」と呼び、”鍼感”なんて言葉で説明していたりします。




でも、今日は患者さん側のお話ではなく、術者側のお話です。



患者さんが鍼感を感じているように、術者側も鍼感を感じているわけであります。


その感覚が患者さんとリンクする時もあれば、しない時もあり、様々なバリエーションがあると思います。



そして、この感覚によってそこに存在している邪気の種類を噛み分けることもできたりします。 



特徴的なものをいくつか挙げてみると、


１．「気滞（きたい）」（気の流れが停滞し鬱結している邪気）

→鍼を近づけていくと水面に波紋が広がるように皮膚がスゥーっと緩んでいく感覚。緩み方は素早い。



２．「熱邪」

→刺鍼するとグッグッグッと鍼先を締め付けられるような感覚。また跳ね返されるような感覚の時もある。



３．「湿痰」（余分なお水が停滞し粘稠性を持った邪気）

→鍼先にスライムのようなものがネバネバまとわりつくような感覚。



４．「瘀血（おけつ）」（血の流れが停滞し鬱結している邪）

→刺鍼すると岩や骨のように硬いものに当たった感覚。また、乾いた餅や軽石のようにカサカサした感覚。



分かりやすいものとしてはこんなところじゃないかと思います。



刺鍼の際に、目標としている邪気とこれらの感覚がマッチすれば、


目的の邪気に正確にアプローチできている一つの指針となります。



これらはあくまで感覚的なものですから、個々での違いはあるとは思いますが、


上手な先生は自分なりの感覚を必ずつかんでいると思います。



では、初学者はどのようにつかんでいったらいいか？



これは、これらの邪気が現れやすい経穴（ツボ）がいくつかあるので、


それらに刺鍼して感覚をつかんだり、分かる先生について「これが〇〇の感覚だよ」といった具合に教えてもらうのが手っ取り早いですね。



ちなみに、私が自身によく刺して練習していたツボをいくつか紹介します。


気滞・・・合谷、太衝


熱邪・・・百会、後谿、それぞれの経絡の火穴（要穴ですね）


湿痰・・・豊隆、陰陵泉、足三里


瘀血・・・三陰交、血海、臨泣



上記のツボに刺鍼し、感覚をつかむ練習をしていました。



これは理論じゃなく、とにかく回数を重ねて体で、指先で、鍼先で、覚えるしかありません。


しかし、こういった感覚を養っておくことで臨床では大きな力となってくれます。



刺鍼しながら、「あ～、今、目的の邪気にしっかりアプローチできているなぁ」という確信は、


鍼の効き目をより大きくする力へと変わります。



そんな感覚見たことも聞いたことも感じたこともない！！



という方は、是非ご自身の身体に鍼を打ちまくって確かめてみてください。



きっと臨床家としての糧になることと思いますので。。。


 

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