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こんばんは、森岡です(^_^)


先日こんな本を読み懐かしく思いました。



タイトルは『爪楊枝でできる鍼灸術』（メタモル出版）。


これは、他の欲しい書籍を探しているときにたまたま目に留まり、懐かしくなり購入してみたものです。


ちなみに、


この書籍は爪楊枝を鍼の、タバコの火を灸の代用として、


その他、１円玉と１０円玉、米粒と絆創膏、マッチ棒やボールペンなどを使用して、


一般家庭でも鍼灸治療が受けれない時、または養生法として行える


”ツボ治療”について書かれた本です。 



内容の是非については皆様のご判断に任せるとしまして、


なぜこの本のタイトルを見て懐かしく思ったのか。




それは以前、鍼灸治療における手指感覚を養うために私も爪楊枝を使った練習をよくしていたからです。




鍼灸治療法の1つに接触鍼（せっしょくしん）というモノがあります。


これは皮膚に鍼を直接刺入せずに、接触、または翳す（かざす）ことで治療する方法です。


人体には様々な「気」が循環していると東洋医学では考えます。


その中の一つに、体表面を循環する「衛気（えき）」があります。


（院長ブログでも、スタッフブログでも「衛気」について触れております。　　） 


この衛気に働きかけることで効果を生むのが接触鍼です。


衛気は触診（体表観察）をする時に、一番初めに感じられる気です。


ですから、この衛気の状態をうかがい知ることは治療上、大変重要となってきます。


触れる、翳すだけで効果なんてあるの？


と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、上手く行えば驚くような効果を生むことあります。


特に、刺激に非常に敏感な方や、小児、正気がひどく衰えている方などに選択、使用することが多いです。



しかし、微妙な手指感覚を必要とする衛気の触知は、


当時、まだまだ臨床経験の多くない初学者の私にとっては難解なモノでした。


そこで、清明院院長の竹下先生から教わったのが爪楊枝による練習法でした。



これは爪楊枝を摘み、実側（左右比べて緊張し充実している方）の経穴にゆっくり近づけていき、


皮膚に押し当てる（刺す）ことより、”引くこと”（押し込まないという意識）に意識を置き、


抵抗を感じたところで離すと、爪楊枝が衛気の力によって弾き返される感覚を感じ取るという練習法です。



これは衛気をうまく感じ取れるようになると爪楊枝がピョンと弾き飛ばされます！！



ウソじゃないです（笑）



魔法でもないです（苦笑）



実際に、竹下院長に見せて頂いた時は皮膚面から数センチ跳ね上がっていました(゜レ゜)


当時は常に爪楊枝を携帯し、時間があれば練習していました。



最初は全くと言っていいほど、爪楊枝は無反応。。。


熟年夫婦の旦那さんがあきるほど聞かせている親父ギャグをいった時の奥さんの反応くらい無反応（笑）



しかし、少しずつ衛気の感覚というものが分かってくると、跳ねるんですね、爪楊枝が。


（最初は反応の分かりやすい合谷穴をよく使っていたなぁ・・・。）



最初に跳ねた時の感覚は、今でも手に焼きついております。



そして、この時の練習が、接触鍼を使用するようになってから非常に役立ちました。


そんな経緯があったのでタイトル的に惹かれ衝動買いしちゃいました。



こうやって少しずつ臨床に使える手を必死で作っていった、


当時の熱い気持ちを振り返ることができた良い書籍との出会いでした(^_^)



オシマイ！！




それでは、皆様良いお年をお迎えください。


来年も宜しくお願い申し上げます(^.^)/~~~



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