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こんばんは、森岡です(^_^)


前回までのお話し・・・

風を考察する
風を考察する（その２）

時間はかかっておりますが、忘れずに、少しずつ、確実に記事を書いていきたいと思います。


ここ最近、季節外れの台風などの発生で天候が安定しない日が多いです。


やはり、風邪は四季を通して様々な場面で、様々な邪気とくっつき人体を侵襲する「百病の長」なんだなと実感します。


特に、秋やこれから来る冬になると、燥邪とくっつき、風燥邪となり乾燥症状を引き起こしたり、


寒邪とくっつき、風寒邪となり冷え症状や、カゼ症状などを引き起こす要因となってきていますね。


臨床的にも、チラホラこういった症状を訴えておられる患者さんが出てきています。




話を本題に戻します（笑）



前回は、内風とはなんだ？というお話と、内風が引き起こす症状について書かせて頂きました。



今回は、その要因についてです。



内風は五臓六腑の機能失調によって発生するわけですが、その中でも中心となる臓腑があります。


それは「肝の臓」です。


肝の臓が様々な理由で機能失調を引き起こすことにより、「内風」が発生します。


鍼灸師なら誰もが知っている「風」と「肝の臓」の関係性を示す言葉があります。


東洋医学のバイブル『黄帝内経』の中の「至真要大論篇（ししんようたいろんへん）」に、


「諸風掉眩、皆属於肝。（しょふうちょうげん、みなかんにぞくす。）」


と記載されております。


これは、


「様々な”風”によって引き起こされる、ふるえや眩暈や諸々の症状は、すべて肝の臓に関連します。」


という意です。 


これをもとに、内風症状は肝の臓を中心として展開されます。


ここで重要なのは、すぐに肝の臓の機能失調メカニズムに行くのではなく、


まず、肝の臓の生理機能をおさらいすることでしょう。



生理が分からないのに、病理を理解することは不可能です。


何事も基礎・基本が大事です。



肝の生理機能といっても多岐に渡りますが、ここで思い出してもらいたいのは、


肝の「疏泄作用」と「蔵血作用」です。


人間が生命活動を順調に送るためには、五臓六腑が正常に働き、気・血・水が全身くまなくめぐることが重要です。


「疏泄作用」とは、気や血を全身にくまなくめぐらせる機能の事です。


これは重要ですね。


気血をめぐらすのは何も肝の臓のみが行っているわけではありませんが、


この重要な機能の”中心”を担っているのが肝の臓であります。



次に、「蔵血作用」。


「蔵血作用」とは、血を蓄えたり、必要な時に分配する機能です。


血が不足すれば分配し、過剰となれば貯蔵する。


これも非常に重要な機能ですね。


この血の出入も、肝の臓が中心となって行っています。



これら二つの作用が、しっかり働き仕事をしてくれることで、


気血の流れはスムーズに、過不足なく全身を巡り、栄養し、


五臓六腑の機能は正常に保たれ、生命維持に繋がっていきます。



これらの「疏泄作用」「蔵血作用」が失調することで「内風」が生じます。



次回は、これらの作用が失調した時に、体内にどの様なことが起こるかを考えたいと思いますデス。



次回に続く。



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