東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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刺激量 その2

2012.07.27

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こんばんは、松田です



今日も太陽の刺激が強い1日でしたね。



前回の話


刺激量



前回、病気は気や血、津液等の過不足により起こり、その過不足を調整するのに補法・瀉法というものがあり、補瀉法の種類の一つに刺激量があるという事を話しました。



また、刺激量はその人に必要な量があり、その時その人(病)によって異なるという事。




以前、肩こりの患者さんの治療をしていた時、


その時の治療は、肩こりなら肩、腰痛なら腰に鍼を刺すといった局所治療というものをしていました。



その患者さんは、いつも局所治療をしている常連の患者さんでした。



その日も、いつも通り肩や背中の凝りが強い部分に鍼を何本か刺し、患者さん本人が分かるくらい少しひびかせる。


鍼を抜いて数分後・・・



冷や汗をかき、何か気分が悪い、じっとしていられないという状態となりました。



すぐさま、脈を診て、足のあるところに鍼を一本。



すると、程なくしておちつく。



その後、もう一度お話を伺うと、以前から仕事で疲れがあり、旅行帰りで疲れており、また睡眠不足が続いているという問診情報がありました。



その時の治療では、普段の状態とは異なり、体の弱りがある状態のところに、いつものやや刺激の強い鍼をしてしまった事、そして重大な問診不足があった事が原因だと思います。




その時の刺激量については、普段の状態とは違い、体の弱り、つまりあまり元気がない状態であったため、いつもよりあまり刺激の強くない少なめの刺激量の鍼を行うべきだったということになります。




このように、今回は治療としてはあまり良くない例を挙げましたが、刺激量によって症状が改善する事も悪化する事もあります。




局所治療であってもしっかりとした問診、体表観察というのは非常に重要であり、この時のような治療の経験は貴重ですが、決して良くありません。



結果として鍼治療をして調子が良くなった、治ったと言ってもらえるよう、もっと努力して行きたいと思います。





次回、刺激量を決定する要件というものを話して行きたいと思います。





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