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鍼と針(その2)

2011.06.04

こんばんは、森岡です(^_^)

前回までのお話・・・

鍼と針(その1)

続き行きます!!


僕が注目したのは、まず、


「鍼」も「針」も医療用に使用するものだということ。


次に「鍼」には”刺す”という意味があること。

つまり、「刺す」とは技術論である。

「鍼」を使うということは、それ相応の”技術を要する”ということを意味している。


また”技術を要する”という観点から、”鍼”も”針”も医療用に用いられるとあるが、

どちらかと言えば”鍼”の方が、その意味合いが強いように思われる。


対して、

「針」は「鍼」がもととなった漢字であるという点。

次に、「針のように先のとがったもの」だとか「とげ」という意味から、

機能面より形態面を重視していると考えられる。

つまり、道具としての”針”を意味している。


そして、最後に最も興味深かった”鍼”の「いましめる」という意。


この「いましめる」から、より医療的な”鍼”の意味が、また、

”鍼”は「医学である」

という当時からの認識が汲んでとれる。


医療に従事する者は、自らを常に「いましめる」という心持でもって事に当たらなければならない。

このことは『鍼経(しんきょう)』と呼ばれている『霊枢(れいすう)』の第一巻である、

「九鍼十二原篇」に既に書いてある。

どんなことが書いてあるかというと、簡単に言うと、

「病気が長くなると治せないという人がいるが、鍼に精通している医家ならそんなことはない。治せないなんて言っている医家は、病気が長期化したせいではなく、本当はそいつの刺鍼技術(医術)が未熟だからだ~!!」

といって下工(未熟な医家)を戒めております。

(僕も耳が痛いお話です・・・。)

一巻目でいきなり本質的なことをグッサっと説いている「九鍼十二原篇」。

・・・スゴ過ぎます。

ということで、まとめると、

「針」は道具としての形態面を重視して使われている。

「鍼」は医療を全うするための術を兼ね備えた人が扱う「針」であり、それにより人を健康にできるという機能面が重視され使われている。

と、解釈できないでしょうか。

つまり、ここにも陰陽。

(あくまで僕の解釈ですが。)

僕も医学を行う人間であるなら、さらに術を深め、そのために学を積むよう精進しなければ・・・。


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