東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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遺尿(いにょう)とは③

2024.12.26

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「中気下陥と肺陽虚の遺尿」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
両証の症候は類似しており、同時に発症することが少なくないです。
 
 
 
まずは中気下陥の遺尿についてです。
 
 
 
過労、思慮過度などにより心脾が消耗して脾気が下陥したり、産後に中気下陥が生じて気が虚して下陥することで膀胱の水液制約が無力となって発症します。
 
 
 
この場合、肉体疲労により症状が悪化する、息切れ、懶言、四肢倦怠感、横になりたがる、少食、食後の腹満感、慢性の水様便、脱肛、子宮下垂をともなう特徴をもちます。
 
 
 
その他にも、舌質淡、舌苔少、脈緩弱を呈します。
 
 
 
治法は、補気健脾、固渋を用います。
 
 
 
次に肺陽虚の遺尿についてです。
 
 
 
肺気が虚弱であるために下焦の水液制約が低下し、発生します。
 
 
 
この場合、慢性の咳嗽、唾や涎が多いといった特徴をもちます。
 
 
 
その他にも、舌質胖で歯根がある、舌苔白、脈細緩を呈します。
 
 
 
治法は、温補肺陽を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 

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