東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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小便清長(しょうべんせいちょう)とは①

2024.12.10

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「小便清長(しょうべんせいちょう)」について、お話していたいと思います。
 
 
 
小便清長とは、尿の色が薄く透明で、量が多い状態を指します。
 
 
 
「小便頻数」は、排尿回数が増えることで、尿の清濁や量の多少と関係が無いため本証とは異なりますが、同時に発生することも多いです。
 
 
 
弁証分類は主に次の2つです。
 
 
 
1.腎陽虚の小便清長
 
2.陰寒内盛の小便清長
 
 
 
まずは腎陽虚の小便清長についてです。
 
 
 
この場合、虚証に属し、腎陽が不足したことで封蔵機能が失調し、膀胱が水液を統摂できなくなることで発症します。
 
 
 
尿量が多くて、尿の色が透明で頻尿という特徴をもちます。
 
 
 
その他にも、眩暈、腰膝酸軟、寒がる、四肢の冷えなどの腎陽虚の症候がみられます。
 
 
 
治法は、温腎摂尿を用います。
 
 
 
次に陰寒内盛の小便清長についてです。
 
 
 
この場合、寒邪が体内に侵入して陰寒が盛んとなり、陽気の温煦作用が障害されることで、膀胱の気化と水液の固摂が失調して発症します。
 
 
 
尿が透明で多量であることが特徴ですが、その他にも、寒がる、四肢の冷え、お腹が冷えて痛む、脈沈弦などの陰寒内盛の症状がみられます。
 
 
 
治法は、温中散寒を用います。
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 

 

 

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