東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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小便黄赤(しょうべんおうせき)とは①

2024.11.12

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「小便黄赤(しょうべんおうせき)」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
小便黄赤とは、尿が濃く、深黄色、黄赤色あるいは黄褐色、さらに重篤な場合は、茶褐色を呈することを指します。
 
 
 
本症状には血尿による尿色の変化は含まれず、暑い季節の発汗や水分摂取量の不足などによる正常か尿の濃縮については、生理的なものとして捉えます。
 
 
 
弁証分類は、主に次の6つです。
 
 
 
1.心火の小便黄赤
 
2.胃腸実熱の小便黄赤
 
3.肝胆湿熱の小便黄赤
 
4.寒湿阻滞の小便黄赤
 
5.膀胱湿熱の小便黄赤
 
6.陰虚内熱の小便黄赤
 
 
 
小便黄赤は、よく見られる症状で、多くの病証で出現します。
 
 
 
主証でなくても、尿の色と量の変化を詳細に確認することは、寒熱の状態を把握するのに有益な情報となります。
 
 
 
裏熱では、一般的に尿は黄赤色で、熱邪が強ければ赤色または黄褐色となり、尿量は少なくなります。
 
 
 
尿量の色が濃い茶色で黄疸を呈する場合、尿量は少なく、熱を伴えば肝胆湿熱湿熱であり、尿量が多く、熱感がなければ、寒湿阻滞の可能性が高まります。
 
 
 
夏に湿熱が互結して中焦に内阻した場合にも、小便黄赤はみられます。
 
 
 
この場合は、体表に熱感が少なく、心窩部のつかえ、悪心、嘔吐、下痢してスッキリしないなどの症候を呈することが特徴です。
 
 
 
治法は、清熱化痰、理気和中を用います。
 
 
 
また外感熱犯肺による熱結傷津の場合にも小便黄赤がみられます。
 
 
 
この場合の治法は、清熱利水を用います。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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