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こんにちは 謝敷です。
前回と前々回は、少し疾患から離れて、介入研究の論文を読むポイントをご紹介しました。
さて、やっと今回から機能性ディスペプシア(FD)の介入研究を見てみたいと思います。
今回ご紹介する論文は、「Frontiers in Neuroscience」という
神経科学分野の研究を専門とする専門雑誌に掲載されいている
「Neural Responses of Acupuncture for Treating Functional Dyspepsia: An fMRI Study」
FDの患者さんに対して鍼を行った際の神経反応(脳の活動)の変化を検討した中国発の論文です。
今日はまず、なぜこの研究が、
FDの患者さんに対しての鍼治療による脳の活動を研究しようと思ったのか…
①目的を見てみましょう。
この論文では以下のように説明されています。
☝鍼治療は、FDの治療において、代替医療として多く使用されており、
消化不良症状だけでなく、患者さんのQOLやメンタルにも効果があることが
これまでの研究で研究で報告されている。
☝治療には、20以上のツボ(経穴)が使用されいて、
「足三里」と「中脘」というツボが最も多く使用されていたが、
なぜそのツボがFD に有効なのか、そのメカニズムについては明らかになっていない。
☝FDの患者さんでは、脳の前頭皮質や体性感覚皮質、中心後回、楔前部、尾状核等、
複数の脳領域で機能的または構造的な変化を示し、
鍼治療はこれらの異常な活動をある程度制御できることが報告されている。
しかし、これらの研究で使用したツボ以外のツボでも同様の影響が得られるのか、
といった検討されていない。
そこで!!本研究の目的は、
以下の2点を検討し、足三里と中脘への鍼治療の効果のメカニズムを検討すること!です。
① fMRIという脳の活動を測定する機械を用いて、
FD患者さんの脳機能活動に対する鍼治療の影響を観察し、鍼治療が有効と思われる脳の領域を特定する
② 足三里と中脘への鍼治療が、異常活動をしている領域にどのように影響しているかを検討する
漠然としたFDの鍼治療効果がについて、
足三里と中脘に絞って、そのメカニズムを検討するのですね
次回は続いて対象者や、どのような鍼治療をしたのか等、具体的に見ていきます。
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