東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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風邪⑫

2024.05.18

 

 

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こんばんは、永井です。

 

 

 

 

前回の続きで陽明病 湿熱発黄の証です。前回記事はこちらです。

 

 

 

 

発黄とは黄疸のことです。湿熱発黄は湿熱によって黄疸が出るということです。

 

 

 

 

陽明病に罹患し、熱が盛んで発熱して汗が出ている場合は、熱邪も外に出るため、身体の黃染を来たすことはない。

 

 

 

 

湿熱による黄疸とは、陽明病に罹患し、津液の損傷がない場合、熱は湿と合わさり、湿化します。

 

 

 

 

このような場合の症状としては、以下のようなものがあります。

 

 

 

 

・小便不利(小水が出にくくなること)

・無汗(汗が出ないこと)または、頭から首には汗をかくが、それより下には汗はかかない

・口渇があり水を沢山飲みたがる

・軽度の腹満

・黄疸

 

 

 

 

これらは裏に熱邪が停滞していることを表します。

 

 

 

 

湿熱が繭結すると、胆汁の疏泄機能が低下するため、オレンジ色で鮮明な色の黄疸(陽黄とも言います)が出ます。

 

 

 

 

このような湿熱による発黄(黄疸)の治療では、以下の方剤を使用します。

・瀉熱目的として茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)

・清熱目的として梔子柏皮湯(ハクシシヒトウ)

 

 

 

 

また、湿熱による黄疸が出る条件として、表邪が治っておらず、瘀熱が裏に入り、湿と合わさり、黄疸が出る場合もあります。

 

 

 

 

この場合、必ず表証症状(浮脈、発熱、悪寒など)が現れます。

 

 

 

 

治療には表邪を発散させ、体内に停滞している湿熱を清利する目的で、散熱目的として麻黄連翹赤小豆湯(マオウレンギョウセキショウズトウ)を使用します。

 

 

 

 

次回へ続きます。

 

 

 

 

参考文献

『中国傷寒論解説』 著者:劉 渡舟

『基礎中医学』 編者:神戸中医学研究所

『中医病因病機学論』 主編:宋 鷺冰

『中医弁証論』    編著:柯 雪 帆

『中医基本用語辞典』監修:高金亮 主編:劉桂平、 孟静岩

 

 

 

 

 

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