東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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語言錯乱(ごげんさくらん)とは③

2024.04.18

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の続きで「瘀血擾心と痰湿内阻の語言錯乱」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
まずは瘀血擾心の語言錯乱についてです。
 
 
 
『証治匯補』に「婦人月水崩漏過多ありて、血気迷心し、あるいは産後悪露上衝して、言語錯乱す」といった記載があります。
 
 
 
また、『寿世保元』には、「血崩悪露止まず、腹中血刺疼痛し、血滞浮腫し、血は心経に入り、言語顚倒す……」と述べられているとおりです。
 
 
 
瘀血が内結して血の運行を阻害すると、心は血を主り神明を主るため、心神が養われず言語錯乱します。
 
 
 
これは女性に発生することが多いとされています。
 
 
 
弁証のポイントは、語言錯乱は月経期に周期的に起こったり、産後に生じやすく、痛経、経乱、腹痛、舌暗あるいは瘀点がある、脈渋などの瘀血の症候がみられることです。
 
 
 
治法は、活血化瘀を用います。
 
 
 
次に痰湿内阻の語言錯乱についてです。
 
 
 
痰湿の体質や冷たいものを飲んで湿が停滞して痰を生じたり、肝鬱脾滞により湿痰が発生して痰湿が清竅を阻害して神明を障害し、語言錯乱となります。
 
 
 
弁証のポイントは、目眩、悪心、嘔吐、食欲不振、消化不良、胸や腹が張って苦しい、舌苔は白厚膩、舌体は胖、脈濡または滑などの痰湿の症候がみられることです。
 
 
 
治法は、燥湿化痰、辟濁を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 

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