東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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咳痰(がいたん)とは④

2024.01.11

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は前回の「咳痰」の続きで、「湿邪犯肺の咳痰」と「湿熱薀肺の咳痰」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
まずは「湿邪犯肺の咳痰」についてです。
 
 
 
病因病理としては、「脾は生痰の源たり、肺は貯痰の器たり」であるため、脾虚で水湿の運化が不足して湿痰が生じ、湿痰がはいを上漬することで発生します。
 
 
 
比較的、慢性の咳嗽や高齢者に好発しやすい咳痰です。
 
 
 
この場合、白色で多量で喀出しやすい痰と咳嗽がみられ、血痰を呈することは殆どないことが特徴です。
 
 
 
その他にも、四肢が重だるい、目眩、横になりたい、顔の浮腫、食欲不振、泥状便、口粘、口甜、舌質が暗で胖大かつ舌辺に歯痕がある、舌苔白膩、脈滑数といった、脾虚と湿盛の症候がみられます。
 
 
 
治法は、健脾燥湿、化痰を用います。
 
 
 
次に「湿熱薀肺の咳痰」についてです。
 
 
 
湿熱の邪を感受したり、熱痰の体質であったり、酒や辛いものの嗜好によって湿熱が生じ、湿熱が停滞して肺を上蒸するために発生します。
 
 
 
特徴は、大量の膿性または膿血性の痰と咳嗽がみられることです。
 
 
 
その他にも、高熱あるいは潮熱、体を動かしにくい、口咽の乾燥あるも口渇なし、汗をかく、腹脹、食欲不振、舌苔黄膩、舌質紅、脈滑数で有力などの湿熱の症候を伴うことが特徴です。
 
 
 
治法は、清熱化痰、燥湿を用います。
 
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書
 
 
 
 
 

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