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「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その11)

2010.12.20

こんばんは、松木です。

続きを書いていきます。

「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その1)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その2)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その3)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その4)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その5)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その6)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その7)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その8)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その9)
「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その10)



EBMにおける信頼度の順位で最も下に位置しているのが、「専門医の意見」です。

専門の先生の専門分野における経験や、個人的見解も、EBMのなかに組み込まれているということです。


現在多くの研究がなされていますが、それでも信頼度の高いエビデンスを持った研究結果が、医学の全分野に存在するわけではありません。

そういった場合には、専門の先生のご意見を参考にしたり、似たような症例を調べてみたり、といった方法が大切になります。

前回書いた「症例集積」や今回の「専門医の意見」というものは、現実的には重要な情報であると思います。


また、そもそも技術的、倫理的にエビデンスを作成することが不可能または不要な問題もあります。

この記事を書くにあたって参考にしています、「EBMの正しい理解と実践Q&A」という本に、EBMの適応外領域というのが載っています。

1、経験上または理論上、効果が確実な治療領域

2、倫理道徳上、臨床試験が不適切・不可能な領域

3、救急分野など救命のために迅速な治療を必要とする領域

4、非常にまれな疾患

5、患者の強い要望



EBMを効果的に運用するために、その適応と限界についてよくよく理解しておく必要があると思います。


今回の記事で、「EBM(根拠に基づいた医療)」について(その3)に書いた、EBMの信頼度別の研究内容の解説を終わります。


ただ、EBMについてはまだ書きたいことがありますので、もうちょっと続けたいと思います。

お付き合いよろしくお願いします。


つづく



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