四肢麻木(ししまぼく)とは④

2023.07.04

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こんばんは！樫部です。

本日は前回の続きで「気滞血瘀の四肢麻木」について、お話していきたいと思います。

前回のお話はこちら！

四肢麻木(ししまぼく)とは①

四肢麻木(ししまぼく)とは②

四肢麻木(ししまぼく)とは③

「気行くればすなわち血行り、気滞ればすなわち血滞る」とされていますが、血瘀のために気滞が生じることもあります。

このように気滞と血瘀は同時に発生することが多いですが、臨床的には気滞が強い場合と血瘀が強い場合というように比重が異なります。

気滞が強くなるのは情志失調によるものが多く、血瘀が強くなるのは外傷が慢性化した「久病入絡」が多いです。

気滞血瘀が生じると、経絡を阻滞し、営陰の滋潤、衛気の温煦が得られなくなる為、四肢麻木を生じます。

気滞血瘀の特徴は、しびれとともに脹った痛みが生じ、さすって気滞がとれると一時的に軽減することです。

気滞と血瘀の程度によって症候に違いが出てきますが、一般的には「初病は気にあり、病久しければ血に入る」と言われている通りで、気滞から血瘀へ進行していきます。

気滞が強い場合は、しびれは増減しやすく、疼痛は軽度で、脈弦、舌質暗であるものの、瘀斑は認められないということが特徴です。

治法は、行気通路を用います。

血瘀が強い場合、持続性のしびれと疼痛がみられ、皮膚が暗色、口唇紫色、脈沈渋、舌質紫で瘀斑がある、舌苔乾燥といった特徴をもちます。

治法は、活血通路を用います。

つづく

【参考文献】

『鍼灸臨床能力北辰会方式理論篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『鍼灸臨床能力北辰会方式実践篇』

藤本蓮風監修、(一社）北辰会学術編著、緑書房

『症状による中医診断と治療上』

神戸中医学研究会、燎原書店

『基礎中医学』

神戸中医学研究会、燎原書店

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