東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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四肢麻木(ししまぼく)とは①

2023.06.22

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「四肢麻木」について、お話ししていきたいと思います。
 
 
 
「麻木(まぼく)」とは、皮膚が痺れたり、皮膚が消失したことを指します。
 
 
 
「しびれ感」、「知覚麻痺」に相当し、四肢に現れたものを四肢麻木と呼びます。
 
 
 
『黄帝内経』、『金匱要略』には「不仁(ふじん)」と記載があり、「痺」、「中風」などの範疇に入ります。
 
 
 
『諸病源候論』では「不仁」について、「その状これ皮膚を掻くに、衣を隔てるがごときこれなり」と述べられています。
 
 
 
弁証分類は主に6つあり、次の通りです。
 
 
 
1.風寒入絡の四肢麻木
 
2.気血両虚の四肢麻木
 
3.気滞血瘀の四肢麻木
 
4.肝風内動の四肢麻木
 
5.風痰阻絡の四肢麻木
 
6.湿熱鬱阻の四肢麻木
 
 
 
以上です。
 
 
 
臨床的には、四肢全てに麻木を呈するものは少なく、両上肢、両下肢または片側の肢体に麻木がみられることが多いです。
 
 
 
麻木も虚実があるため、弁別が必要となります。
 
 
 
虚証の麻木は患肢が軟弱無力であり、実証の麻木は患肢の疼痛や脹った感じをともなうといった相違点が鑑別のポイントとなります。
 
 
 
治療方針としては、「虚はこれを補い、実はこれを瀉す」に則り、補法では補気血、建中焦がメインとなり、実証では、祛風、化痰、活血、行滞、熄風などを用います。
 
 
 
虚実が夾雑している場合は、虚と実のウエイトを弁別して、緩急を推測しつつ、補瀉の比重を決めていきます。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 上』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 

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