東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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鼻衄(びじく)とは②

2023.05.18

 

 

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こんばんは!樫部です。
 
 
 
本日は「鼻衄」の続きで、「風寒欲解と風熱壅肺の鼻衄」について、お話していきたいと思います。
 
 
 
前回のお話は、こちら!
 
 
 
いずれも外邪が表を束縛し、鼻竅を上擾して発生するものであり、脈浮、舌苔薄白、発熱などの表証をともない、出血は少なく症状は軽く治りやすい特徴をもちます。
 
 
 
まずは、風寒欲解の鼻衄についてです。
 
 
 
この場合、風寒の邪が太陽経に鬱し、邪が汗解されないでいると、鼻衄が起こるとともに解除されることで、解熱し、諸症状も消失するのに伴って出血も自然に止まります。
 
 
 
特徴は、悪寒、無汗、頭痛、身体痛、脈浮緊などの表証を呈することです。
 
 
 
一般的には治療する必要がないですが、鼻出血のあとも表証が解除されなければ、治法は、発汗解表を用います。
 
 
 
陰虚体質で、痩せ型、焦燥感、舌質紅などがあれば、治法は養陰しつつ、発汗解表を用います。
 
 
 
次に風熱壅肺の鼻衄についてです。
 
 
 
風熱が肌表に鬱し、鼻竅を上擾して鼻衄を発生します。
 
 
 
この場合、鼻の乾燥と疼痛、咳嗽、少ない痰、咽痛、口渇、舌苔薄白で乾燥、脈浮数などの肺熱の症状をともない、鼻衄後も解熱しないという特徴をもちます。
 
 
 
治法は、疏風清熱を用います。
 
 
 
風熱では、高熱、自汗がみられ、悪寒がないことが風寒との弁別のポイントとなります。
 
 
 
つづく
 
 
 
 
【参考文献】
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 理論篇 』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『鍼灸臨床能力 北辰会方式 実践篇』
藤本蓮風 監修、(一社)北辰会 学術 編著、緑書房
 
『症状による中医診断と治療 下』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
『基礎中医学』
神戸中医学研究会、燎原書店
 
 
 
 
 
 
 
 

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